多様なニーズの児童生徒に対応するマルチメディア教科書等の研究開発
総務省 戦略的情報通信研究開発推進制度 地域ICT振興型研究開発
目的
教科書の情報を認識解析しDAISY化することで、視覚障害や発達障害を持った多様な生徒が、すべての教科書にアクセス可能とする。さらに表・グラフ・図等のマルチメディア化の標準規格を提案し、DAISY規格として国際的に普及させることを目的とする。
年次目標
既存のDAISYオーサリングツールおよびDAISY再生ツールによって日本語の教科書(理科・算数)を事例に製作し、DAISY規格の問題点とそれぞれのツールの問題点を切り分けて、
- 次世代DAISY規格への要求事項
- DAISY Consortiumが開発しているオープンソースの製作ツールであるOpen XML to DAISY XML Translatorおよび DAISY Pipelineへの要求事項
- DAISY規格およびDAISY製作ツール開発への要求事項
の規格要求事項を明確化する。また、理科と数学の教科書サンプルを評価用に製作する。
実施内容
現在日本で最も普及しているDAISY規格であるDAISY 2.02、最新の規格であるANIS/NISO Z39.86-2005の到達点、および現在DAISY Consortiumが進めている規格改定作業の内容を精査して、新規研究開発が貢献すべき課題および効率的に開発成果をDAISY規格に反映する方法を具体化する。
- 既存のDAISY製作機能の調査(4月-3月)
DAISY2.02とDAISY3(ANSI/NISO Z39.86-2005)に対応する既存の製作ソフトウエアを精査し、日本語文書処理評価を行う。 - 既存のDAISY再生機能の調査(4月-3月)
DAISY2.02とDAISY3(ANSI/NISO Z39.86-2005)に対応する既存の再生ソフトウエアを精査し、再生面における日本語文書処理の評価を行う。 - 新規開発機能とDAISY規格およびツール類との調整(10月-3月)
新規開発機能の開発進捗とDAISYコンソーシアムの次世代規格、AMIS3.0、および製作ツールのそれぞれの進捗を把握し、開発コアメンバーによるネットワークを構築する。 - DAISY版教科書試作と利用者による評価(4月-3月)
読字障害のモニター3名ないし4名に教科書を試作し提供する。
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