ATDO(支援技術開発機構)は、障害者や高齢者の情報へのアクセスとコミュニケーションに関わる分野における、支援技術とユニバーサルデザインの開発、またそれを活用した支援を行うために2006年4月に発足した団体です。
障害者や高齢者の生活の質の向上に役立つ情報支援機器の開発やサポート・研修、OJT(就労したままでの訓練)、トレーナーの養成・派遣を行うとともに、情報コミュニケーション分野において、ユニバーサルデザインの推進及びアクセシビリティに関する評価・助言を行うことを目的としています。具体的には、障害者や高齢者がコンピュータやソフトウェアの操作、データ作成、インターネットでの情報検索を快適に行うために必要な機器の開発およびサポート、情報コミュニケーション技術を用いた障害者の就労、就学、生活支援、高齢者の生活支援、すべての人々に使いやすいデザインの推進などを行います。
現在の主な活動は、DAISYやアクセシブルなEPUB3のリッチコンテンツの普及と研究・開発、点字の携帯情報端末を活用した盲ろう者の情報支援等です。
メンバーは、国内外での開発に関わる経験を生かして、実際に役立つ支援を障害のある人たちを中心に進め、多様な人々が生き生きと暮らせる社会の構築をめざします。
ATDOは、以下の団体の会員です。
2021年5月
理事長 山内 繁
特定非営利活動法人支援技術開発機構(ATDO)は、障害者や高齢者の情報とコミュニケーションに関わる分野における、アクセシブルな支援システム・支援機器の開発と活用の普及のために2006年4月に発足いたしました。
ATDOは、日本DAISYコンソーシアムの会員として、DAISYのより広範で深化した開発と標準化に取り組んでまいります。さらに、アクセシブルなICTの国内外での普及を通じて、障害者権利条約を基本とするインクルーシブな社会の実現を目指しております。
これまで、アクセシブルなICTの開発、その途上国への転移と普及、インクルーシブ教育への応用、障害と災害などを課題として、それに関連した調査・研究、教育・トレーニングならびにその普及の支援において、国内外で成果を上げてまいりました。とりわけ、中南米・中東地域の諸国におけるアクセシブルなICTの開発並びに普及は、プロジェクト終了後も各国で自律的に発展を続けることが期待されております。
今後とも、アクセシブルでインクルーシブな社会を構築するためのATDOの活動に、皆さまのご理解とご支援およびご協力をお願いいたします。
ATDOは、定款で「電子情報分野において、すべての人々にとって使いやすく、分かりやすいユニバーサルデザインの推進及びアクセシビリティに関する評価・助言を行うことを目的とする」ことを掲げています。
「支援技術開発」を団体名とするATDOがどのようにユニバーサルデザインを推進するのかについて良く質問を受けますので、ATDOが進めている支援技術とユニバーサルデザインの研究開発について以下に説明します。
支援技術とユニバーサルデザインの関係について、国際的に議論を重ねた成果を要約しているのが、2006年に制定された障害者権利条約の第2条の以下の一節です。
ユニバーサルデザインとは、調整又は特別な設計を必要とすることなく、最大限可能な範囲で全ての人が使用することのできる製品、環境、計画及びサービスの設計をいう。ユニバーサルデザインは、特定の障害者の集団のための補装具が必要な場合には、これを排除するものではない。(日本政府訳)
「製品、環境、計画及びサービス」の幅広い話をしているときに「補装具」という訳語が出てくるので、これが身体障害だけでなく精神障害および知的障害を含むすべての障害に関するユニバーサルデザインの話であることがわかりにくくなっています。英語原文では「補装具」のところは” assistive devices”となっています。今であれば様々な障害のある人がそれぞれの使い方をするスマホのアプリやサービスをイメージすると、よりわかりやすいのではないでしょうか?同じスマホやインターネット上のサービスを、スマホのテキスト読み上げ機能や字幕をonまたはoffにして、障害のある人も無い人も一緒に使っています。
障害者権利条約はその前文で「障害が発展する概念である」と言っています。これは、「製品、環境、計画及びサービス」の発展のさせ方次第で、それまでは「調整や特別な設計」が必要と思われていた障害のある人にも、何も特別のことをしなくても使える「製品、環境、計画及びサービス」を増やすことができるという確信に基づく宣言です。
ATDOを設立した人々は、ユニバーサルデザインという考え方を国連の世界情報社会サミットに初めて取り入れさせるために大きな役割を果たしました。その成果は、障害者権利条約に大きな影響を与えています。
このユニバーサルデザインの開発と普及が情報アクセスの格差を最終的に解決するという確信を共有する世界中の人々と連携して、ATDOは一人一人の障害のある人の固有のニーズに向き合い、そのニーズを満たすための技術開発と国際標準化活動を行っています。
その際に、常に第2条のユニバーサルデザインの定義を確認することによって、グローバルにユニバーサルデザインの製品、サービス、設備及び施設の利用可能性及び使用を促進することとしています。
各カテゴリーの最新ニュースが3つ分この下に列挙されます。
2022-08-10 11:00:35 会議・講習等報告
主催: | 調布デイジー |
後援: | 特定非営利活動法人 支援技術開発機構(ATDO) |
調布市教育委員会 |
調布デイジー主催の「誰かに頼らなくていい、学べる、本を楽しめる方法 こっそり大公開します!」という
講演会が、土曜日にオンラインで開催され、保護者や先生など約30人の方の参加がありました。
講演の内容は、調布デイジーについての紹介、図書館での利用方法、デイジーの利用者からの事例発表、デイジーが使えなくて別の方法で工夫してきた親の話、日本DAISYコンソーシアムの活動についてでした。
質疑では、調布特別支援学校の先生からデイジー図書についての質問や、保護者からデイジー教科書を使っているというコメントもありました。
デイジー教科書を使う方が増えればよいと思いました。
プログラム
開会のご挨拶、注意事項 | 14:00~14:05 | 調布デイジーメンバー 桑野和行さん |
調布デイジーについて | 14:05~14:15 | 調布デイジー代表 牧野綾さん |
マルチメディアDAISY利用者から | 14:15~14:35 | ATDO研究員 小澤彩果さん |
保護者から | 14:35~15:00 | 調布デイジーメンバー 木全千帆さん |
図書館から | 15:00~15:15 | 調布市立図書館 森山さん |
EPUBとDAISY | 15:15~15:30 | 日本DAISYコンソーシアム運営委員長 河村宏さん |
質疑応答 | 15:30~15:57 | 各自 |
閉会のご挨拶 | 15:57~16:00 | 調布デイジー代表 牧野綾さん |
2022-08-08 15:27:30 会議・講習等報告 国際
先月、ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業(22期生)として来日中の研修生・ゾーさん(インドネシア:肢体)と、ジャスミンさん(フィリピン:全盲)にDAISY/EPUB製作研修を行いました。
7月中旬から10日間で研修生はObi、Tobi、WordToEPUB、EasyReader、Thorium等の製作などに取り組みました。
2人にとって初めての個別研修で最初は緊張していると言ってましたが、研修や意見交換等を通じて次第に緊張がほぐれていき、最終日には自身で製作した図書を発表してもらい無事に研修を終了することができました。
引き続き個別研修など頑張ってください!
【製作したコンテンツ】
ゾ―さん
日本語の図書(EPUB)
ゾ―さんの自己紹介と日本に来てからの体験日記
音声付きです。
インドネシア語の図書(EPUB)
ゾーさんが執筆した卒論の一部
※音声の再生には、インドネシア語のTTSが必要です。
ジャスミンさん
また、2020年に21期生でサモア出身のアリさんにもDAISY研修を実施しておりました。コロナ渦でしたが、遠隔から参加するなど研修を工夫しながら実施しました。
【製作したコンテンツ】
アリさん
英語の図書(DAISY)
国際視覚障害者援護協会(IAVI)の概要
音声付きです。
G.M
2022-06-09 15:29:16 会議・講習等報告
第15回障害者権利条約 締約国会議(15th session of the Conference of States Parties to the CRPD)がニューヨーク時間の6月14日から16日にかけて、国連本部で開催されます。
サイドイベントとして、6月14日(火)日本時間21時30分から22時45分に「UNCRPD第11条のモニタリングと評価:人道的緊急事態の連続性についての実践的な取り組み」が開かれます。そのイベントに、幣機構の副理事長の河村が登壇いたします。
このイベントの概要は、以下です。
武力紛争、「自然」災害、気候変動は、毎年推定60,000人の死者と数千億円の損害をもたらす原動力となっています。これらの災害は障害者に不釣り合いな影響を与え、その死亡率は障害者でない人の2-4倍と推定されています。国連とその協力機関は、この格差に対処するため、多くの政策や国際的な合意を出しています。
しかし、このような積極的なアプローチにもかかわらず、現在の危機的状況に見られるように、実際の実施には限界があり、不平等なまま行われているように見えます。
このパネルディスカッションでは、武力紛争や疫病への対応、災害リスクの軽減、気候変動への適応など、世界各地で実践されている障害者インクルージョンの現状を紹介します。また、現在進行中の、あるいは今後導入が見込まれる、政策や国際協定のモニタリングと評価のためのツール、そして潜在的な障害についても議論します。特に、国連CRPD(障害者権利条約)の第11条および第32条、仙台防災枠組2015-2030、COP(締約国会議)プロセスのモニタリングに特に注目します。現代的な課題に直面する国際的な説明責任を強化し、前進するための解決策を提案し、参加組織、政府、NGOのためのグッドプラクティスの開発に役立てることを目的としています。
もしご興味がありましたら、下記リンクに詳細のプログラムがございます。ご覧ください。
詳細のプログラム:Program_RI-PWDA.docx(英語)
参加のご希望ございましたら、申し込みは以下のリンクでお願いします。
申し込みリンク:https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_tTPkub72Q3qej2AqY0uP2Q
【お知らせ】12/5(日)第14回マルチメディアデイジー図書講演会
わたしも読めたよ デイジー教科書Vol.5 ―「学びたい」に寄り添う活用事例 ―2021-11-17 12:02:30 関連催しのお知らせ DAISY/EPUB情報
デイジー図書製作団体・NaDさんから講演会のご案内です。
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小学校の先生2名が、
マルチメディアデイジー教科書を使った
子どもたちの学びの様子について、講演いたします。
デイジーの教科書の使い方についての説明もあります。
デイジー教科書を使った支援教育について
現場の先生方からのお声を直接うかがえる貴重な機会となりますので、
ご興味をお持ちの方は、ぜひご参加くださいませ。
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第14回マルチメディアデイジー図書講演会
わたしも読めたよ デイジー教科書Vol.5
―「学びたい」に寄り添う活用事例 ―
日付:2021年12月5日(日)
時間:13:00~15:00
場所: オンライン開催 ZOOMウェビナー
ホスト会場:社会福祉法人 日本ライトハウス 情報文化センター 4階会議室
参加費:無料
定員:200名
申し込み:https://forms.gle/KzUzH3qqsMHQ6tTL7
必須事項をご記入のうえ、
11月30日(火)までにお申し込みください。
後ほどウェビナーへのリンク先をお送りします。
共催: 特定非営利活動法人 NaD
社会福祉法人日本ライトハウス 情報文化センター
後援: 公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会
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お問い合わせ先
特定非営利活動法人 NaD(ナディ)
E-mail: naradaisy★gsk.org
(★を@に変えてご連絡ください)
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プログラム
開始時間:13:00
事例報告:13:15~14:00
1. 長野市立川中島小学校 特別支援教育コーディネーター
山崎幸子先生
2. 枚方市立磯島小学校 きこえとことばの教室
三木立志先生
マルチメディアデイジー教科書の使い方に関する説明:14:05~14:20
公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会 参与 西澤達夫様
質疑応答14:30~15:00
終了時間:15:00
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講演会案内はNaDホームページにも掲載しています
https://www.npo-nad.org/?p=1339
M.A
2021-11-15 14:24:41 国際 DAISY/EPUB情報
【エジプト事務所の紹介/カイロ編】
エジプト・カイロ事務所からATDOが実施している
「情報アクセシビリティの改善による障害者の社会参画促進プロジェクト」
の様子をお伝えします。
カイロは、エジプトの首都で約1900万人(ギザ県含)の人々が暮らしています。
現在11月のカイロは、朝夜は18~20度、日中は23~26度の過ごしやすい季節となりました。
今回は、カイロ事務所をご紹介します。
2021年7月から、カイロのナイル川沿いにあるワールドトレードセンター内のヒルトンホテルの一室に事務所を構えました。
部屋からはナイル川が見え、バルコニー側からは歴史的な地区の景色が広がっています。
遠くにモカッタムの丘やムハンマド・アリーモスクなどが見えます。
事務所内には、作業用の机や歓談・休憩ができるソファーなどもあり過ごしやすいスペースになっています。
奥には、2部屋ありアレキサンドリアからスタッフがカイロへ来た際に寝泊まりできるようになっています。
現在、COVID-19に関する出版物をアラビア語でDAISY図書を作成しています。
音声を録音ができるようにボーカルブースも設置しました。
ボーカルブースは、オーダーメイドで作り、1名が入り録音できる広さになっています。
下の写真のように録音します。このブースのおかげで、綺麗に録音できるようになりました。
12月末までにより多くのcovid-19出版物をDAISY図書にすることを目指して頑張っています。
今回は、カイロ事務所の紹介でした。
次回は、アレキ事務所の紹介をいたします!
記事:Y.D、掲載:M.A
2021-10-25 11:03:59 DAISY/EPUB情報
【日本デイジーコンソーシアム】
現在のWebのルビの標準仕様が、
読みに困難がある方々のアクセシビリティを阻害していることや、ルビ表示の抱える問題について、
日本デイジーコンソーシアム運営委員長より、ブラウザベンダ,W3C, WHATWG宛てに公開書簡を送付しました。
【公式書簡】(日本デイジーコンソーシアム)
https://www.normanet.ne.jp/~jdc/tech/index.html#openLetter
【関連記事】
Webのルビ仕様にはアクセシビリティを阻害している面がある。「日本DAISYコンソーシアム」が改善を求めてブラウザベンダ、WHATWG、W3Cらに公開書簡 (Publickey Enterprise IT Technologies)
https://www.publickey1.jp/blog/21/webdaisywhatwgw3c.html
旧HP記事(2021/10/06)より転記いたしました。
M.A
2022-02-07 10:57:34 ソフトウェア
DAISYコンソーシアムが開発した無償のオープンソースなEPUBチェックツール
( Ace by DAISY、EPUB-Checker)の日本語マニュアルが、
日本DAISYコンソーシアムのウェブサイトで公開されています。
日本DAISYコンソーシアム/技術委員会/マニュアル
https://www.normanet.ne.jp/~jdc/tech/index.html#manual
マニュアルでは、各ツールのインストール方法や、
各ツールを使い製作したEPUBに問題がないかどうかを検証する手順について記載されています。
EPUB形式の図書(EPUB図書)のアクセシビリティについて確認するツール。
日本語対応。
以下の項目のアクセシビリティ診断結果がそれぞれ一覧で確認できます。
・概要(サマリー)・・・問題のタイプと深刻度について、項目別に表示されます。
・違反・・・修正が必要なすべての問題についての詳細情報が記載された表が表示されます。
・メタデータ・・・アクセシビリティメタデータについて表示されます。
・概要(アウトライン)・・・出版物の目次と見出し、HTML構造について表示されます。
・画像・・・出版物に含まれる画像が、代替テキストと説明(識別可能な場合)と共に表示されます。
EPUB形式の図書(EPUB図書)のEPUB仕様に対する適合性を検証するツール。
W3CおよびDAISYコンソーシアムによって開発された、
EPUBアクセシビリティ国際標準規格で定められている仕様にそって、
ファイルの記述・構造が正確に作成されているかどうかを診断するバリデーションチェックツールです。
日本語対応。診断結果がレポートされます。
何かお気づきの点がございましたら、info@atdo.jpまでお寄せください。
M.A
2020-11-24 14:56:07 DAISY/EPUB情報 ソフトウェア
EPUB再生アプリ、Thorium(トリウム)リーダーのバージョン1.5がリリースされました。
Thoriumリーダーは、音声の入ったEPUB(メディアオーバーレイ)の再生にも対応した、アクセシブルなEPUBリーダーです。
Thoriumリーダーは、Windows 10/10S、 MacOS 、 Linuxに対応したソフトで、多様な画面サイズに対応しており、レイアウトもカスタマイズできます。目次やページ、しおりからナビゲーションでき、また、視覚障害者が画面を読み上げるためのスクリーンリーダー(NVDA、JAWS、ナレーター)への対応もしています。オープンソースのReadiumツールキットを活用して作られています。
次のリンクから誰でも無料でダウンロードできます。
インターフェースは日本語でも使用できます。
開発は現在進められており、新しい機能も追加予定で、プロジェクトをサポートしてくださる方は歓迎です。
今のところ、日本語に十分に対応できていなところがあるので、ボランティアで開発に参加してくださる方がいたら、是非ご連絡ください。
https://www.microsoft.com/ja-jp/p/thorium-reader/9nfzp1g7m2sc?activetab=pivot:overviewtab
M.M.
2019-12-04 16:44:19 ソフトウェア
DAISY2.02やDAISY3を、EPUB3に変換したり、DAISY3をDAISY2.02に変換したりできるツール、Pipeline2がDAISYコンソーシアムで開発されています。
バージョン1.13.0がリリースされています。
https://github.com/daisy/pipeline-assembly/releases/tag/v1.13.0
DAISY2.02をEPUB3に変換するには、次のリンク先の手順を参考にしてください。
M.M.
2021-12-09 16:48:58 教育
【ご案内】
DAISY教科書ご利用のみなさまや保護者の皆様、
支援者の皆様にご案内申し上げます。
東京都では、
小中学校、特別支援学校や地域社会における
特別支援教育をより充実させるために、
「東京都特別支援教育推進計画(第二期)第二次実施計画(素案)」
に対する、意見を募集しています。
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▼詳細ページ
「東京の特別支援教育の充実に向けて~東京都特別支援教育推進計画(第二期)第二次実施計画(素案)~」
について皆様の意見を募集します
▼募集期間
令和3年11月25日(木曜日)から令和3年12月25日(土曜日)まで
▼子供たちからの意見募集のページ
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「東京都特別支援教育推進計画(第二期)第二次実施計画(素案)」
東京の特別支援教育の充実に向けて(概要)
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2021/11/25/documents/09_01.pdf
東京の特別支援教育の充実に向けて(本文)
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2021/11/25/documents/09_02.pdf
東京の特別支援教育の充実に向けて(わかりやすい版)
https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/press/press_release/2021/files/release20211125_02/doc_05.pdf
M.A
2021-01-12 15:46:17 教育
2020年12月15日(火)ATDOスタッフの野村、川村、池福の三名で狛江市立狛江第三小学校学校図書館を訪問しました。当日は学校司書の青木和子先生より学校図書館の役割や、学校でのデイジー教科書導入の様子、またデイジー図書へ触れた際の子どもたちの様子等についてお話をお聞きすることができました。
「デイジー図書は一般的な資料として多くの人(児童・保護者)に存在を知ってもらうべき資料だと考えています。読みに困難を抱える状況は、誰にでも起こりうることだからです。読みの初期段階を支える学校図書館だからこそ、読む方法には選択肢があるということを、児童・保護者に伝えていく必要があります。自分の状況に応じて、自分で自由に選択できる環境が大切だと思います。」という、青木先生の言葉がとても印象に残りました。
そして、その言葉通り、図書室では、読む支援の工夫が見られました。たとえば、読んでいる場所がひと目でわかり、読みやすくなるリーディングトラッカー(写真➀)やDAISY図書を聞くコンピュータ(写真②)が置かれたコーナーが備えられています。ATDOでも、現在『地域連携』と題して、デイジー図書体験会などを通したデイジーの普及活動を開催すべく始動しています。デイジー図書の存在を必要としている方々へ少しでも届いていくよう、取り組んでいきたいと思います。
写真➀(リーディングトラッカー)
写真②(デイジー図書を聞くコンピューター)
【I.I】
2020-05-01 11:58:00 教育 DAISY/EPUB情報
東京女子大学の前川あさ美先生が公開している「発達のアンバランスさをもった子どもと家族のために」のDAISY版を作成いたしました。
短縮版(日本語):http://www.atdo.sakura.ne.jp/files/DAISY/covid/honbun_CBE.zip
短縮版(英語):http://www.atdo.sakura.ne.jp/files/DAISY/covid/honbun_eng_CBE.zip
短縮版補足資料(日本語):http://www.atdo.sakura.ne.jp/files/DAISY/covid/hosoku_CBE.zip
短縮版補足資料(英語):http://www.atdo.sakura.ne.jp/files/DAISY/covid/hosoku_eng_CBE.zip
再生ソフト(ChattyBookExpress)も同梱してます。zipファイルをダウンロードして、展開してから、フォルダ内にあるエグゼファイル(ChattyBookExpress.exe)をダブルクリックすると再生します。
参考:ChattyBookExpressの使い方
https://www.dinf.ne.jp/doc/daisy/book/daisytext_pod.html#ChattyBookExpress
ぜひご活用ください。
G.M
2022-08-05 13:58:02 関連催しのお知らせ
【調布デイジーから、
2022年8月6日開催のイベントについての重要なお知らせ】
本イベントは、昨今のコロナウイルス感染拡大の状況を踏まえ、会場開催を取りやめ、
オンライン開催のみ行うこととしました。開始時刻は14時です。
オンラインはzoomで開催します。
zoomのURLまたはミーティングIDとパスコードは、参加お申し込みをいただいた方全員にメールにてお知らせします。
オンラインでの参加が難しい方がおられる場合も考慮し、当日の様子は録画し、
お申込みいただいた方には後日動画を視聴できるようにいたします。
動画視聴については詳細が決まり次第メールにてご連絡申し上げます。
直前のお知らせとなりまことに申し訳ございません。
お問い合わせは、
調布デイジー(chofudaisyアットマークgmail.com(アットマークを@に置き換えてください) までお願いいたします。
2022-07-26 09:58:44 関連催しのお知らせ
2022-07-07 09:27:29 関連催しのお知らせ
日本障害リハビリテーション協会からのイベント案内を引用にて掲載します。■趣旨:
公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会は、平成20年度からボランティア団体等と協力して小中学校の発達障害など読みの困難がある児童生徒にデイジー教科書を製作・提供を行っています。当初80名だった利用者は、昨年度は約1万5千人を超えて急速に普及しつつありますが、普及率は6%程度に留まっています。
その中で、一昨年に文科省のGIGAスクール構想で一人一台の学習者用端末が実現しました。このICT環境を活用したデイジー教科書の再生システムを本協会で開発しました。端末のブラウザーだけでデイジー教科書の再生が可能になります。昨年度は教育委員会向けに限定しておりましが、今年度からは一般に公開し、どなたでも利用可能です。この新システムの申し込み方法・利用方法をわかりやすくご紹介します。
また、本協会におけるデイジー教科書以外の読み物、副読本等への取り組み等についてもご報告いたしますので、ご参加をお待ち申し上げております。
■主催: 公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会
■日時: 令和4年8月5日 (金) 13:30~15:00
■会場: オンライン開催(Zoomウェビナー)参加登録された方には、ZoomのURLをお送りいたします。
■定員: 300名
■参加費: 無料
■お申込先: オンライン申込:https://forms.gle/wwyK41LfbXQrRjwPA
■締切: 令和4年8月1日(月)
■プログラム: *内容に変更がある場合がございます。ご了承ください。
13:30 | 開会挨拶 君島 淳二(日本障害者リハビリテーション協会 常務理事) |
13:35-14:10 | デイジー教科書の利用申請状況報告、ブラウザー再生システム紹介 西澤 達夫(日本障害者リハビリテーション協会 参与) |
14:10-14:20 | 今後のデイジー図書への取り組み 「社会科副読本等のデイジー化のご案内」 村上 博行(日本障害者リハビリテーション協会 情報センター長) |
14:20-14:40 | デイジー子どもゆめ文庫(児童書)のご紹介 山田 稔子(日本障害者リハビリテーション協会 情報センター) |
14:40-15:00 | 質疑応答 |
15:00 | 閉会 |
司会:仁尾 志保(日本障害者リハビリテーション協会) |
2022-08-08 15:27:30 会議・講習等報告 国際
先月、ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業(22期生)として来日中の研修生・ゾーさん(インドネシア:肢体)と、ジャスミンさん(フィリピン:全盲)にDAISY/EPUB製作研修を行いました。
7月中旬から10日間で研修生はObi、Tobi、WordToEPUB、EasyReader、Thorium等の製作などに取り組みました。
2人にとって初めての個別研修で最初は緊張していると言ってましたが、研修や意見交換等を通じて次第に緊張がほぐれていき、最終日には自身で製作した図書を発表してもらい無事に研修を終了することができました。
引き続き個別研修など頑張ってください!
【製作したコンテンツ】
ゾ―さん
日本語の図書(EPUB)
ゾ―さんの自己紹介と日本に来てからの体験日記
音声付きです。
インドネシア語の図書(EPUB)
ゾーさんが執筆した卒論の一部
※音声の再生には、インドネシア語のTTSが必要です。
ジャスミンさん
また、2020年に21期生でサモア出身のアリさんにもDAISY研修を実施しておりました。コロナ渦でしたが、遠隔から参加するなど研修を工夫しながら実施しました。
【製作したコンテンツ】
アリさん
英語の図書(DAISY)
国際視覚障害者援護協会(IAVI)の概要
音声付きです。
G.M
2022-06-28 13:57:33 国際
DAISY コンソーシアムが運営するInclusive Publishingサイト
Newsletter2022年6月の記事のトピックの翻訳をご紹介いたします。
2022年6月号トピック
◆DPUB Summit 2022:対面式イベントに戻りました
◆GAAD 2022:祝賀会、意識向上、コミットメントの概要
◆インクルーシブ・パブリッシング・パートナーのRedShelfがEdTech賞を受賞しました。
◆イベント情報(夏・秋)
◆リンクと記事
◆アクセシビリティのトップヒント
◆DPUB Summit 2022:対面式イベントに戻りました
EDRLabの人気年次会議が、今年は対面式イベントに戻り、Readmagine会議の直後にマドリッドで開催されました。
15名の講演者とアクセシビリティに焦点を当てた多くのセッションがあり、DPUB会議はこれまでと同様に成功を収めました。
DPUBサミットの概要のリンクから、このエキサイティングなイベントのスライドデッキのいくつか飛ぶことができます。
◆GAAD 2022:祝賀会、意識向上、コミットメントの概要
グローバル・アクセシビリティ・アウェアネス・デイ2022は、今年5月21日に開催され、
パートナー、出版社、業界団体が同僚の間で意識を高めるためのツールやリソースを発表しました。
過去数年間の活動を踏まえ、今年も私たちの業界は積極的に活動を展開し、過去数年間の困難にもかかわらず、
プリント・ディスアビリティを持つ人々がデジタルコンテンツを利用できるようにするために、それぞれの役割を果たすために、同僚や顧客を啓発することに力を注いでいます。
このイベントに何らかの形で参加し、アクセシブルな出版へのコミットメントを再確認するために時間を割いていただき、努力されたすべての方々に祝福を贈ります。
これらの刺激的な活動の詳細については、GAADの概要をお読みください。
◆インクルーシブ・パブリッシング・パートナーのRedShelfがEdTech賞を受賞しました。
Inclusive Publishing PartnerのRedShelfが、EdTech Breakthrough Awardsプログラムの2022 Publishing Software of the Yearを受賞しました!
2年連続の受賞、おめでとうございます。2年連続の受賞です!アクセシビリティへの取り組みが評価されたことに、私たちはとても感激しています。
2022-06-28 09:44:31 国際
(本稿は、2022年6月に、第15回障害者権利条約締約国会議(COSP15)において国際リハビリテーション協会(RI)と「オーストラリアの障害者(People with Disabilities Australia)」が共同主催したサイド・イベントで発表された”The Sendai Framework for Disaster Risk Reduction: evolution and future perspective”を日本語に翻訳したものです。)
仙台防災枠組は、障害者を、災害リスク軽減(DRR)におけるユニバーサルデザインを推進する人材と位置付けている。
障害者の個人やグループの優れた実践は、障害者が実際にDRRのステークホルダーであることを証明している。
しかし、障害の有無に関わらず、地域の防災の担い手となるためには、様々な条件がある。期待される役割と現実のギャップは、物理的環境のバリア、情報アクセシビリティのバリア、そして私たちのマインドセット(考え方)のバリアから生まれる。政策を正しく書くことは重要だが、それだけでは十分ではない。政策と現実のギャップを埋めるのは、現場での作業である。私自身、現場での研究開発のパイロットプロジェクトに参加し、そこから学んだヒントを紹介したい。
浦河べてるの家は、北海道浦河町にある精神障害がある利用者による自助グループであり、そのメンバー160名のほとんどは、重度の心理社会的障害を抱えている。浦河べてるの家のメンバーは、日本で最も地震が起こりやすい地域に住んでいるため、津波の危険にさらされている。
国立障害者リハビリテーションセンター研究所(以下NRCD)、DAISYコンソーシアム、INRIA、CWIは、2005年に浦河プロジェクト憲章ⅰに基づき、アクセシブルでわかりやすいマルチメディアの標準規格を共同で開発した。浦河べてるの家の津波避難マニュアル作成は、開発される標準規格を評価するための実践として確認された。
日米の自閉症スペクトラム関係者と協力し、NRCDはパイロットプロジェクトの実施を主導し、浦河べてるの家および地域全体のための使いやすい津波避難マニュアルを開発した。
このパイロットプロジェクトは3年間にわたって現地活動と国際的な活動によって実施された。
マルチメディアDAISY形式の津波避難マニュアルは、浦河べてるの家の会員に歓迎された。日本語、英語、タイ語版のマニュアルがダウンロード可能であるⅱ。
べてるの家のメンバーは、このマニュアルおよび、それを各グループホーム用に調整したものを利用し、更にソーシャル・スキル・トレーニング(SST)プログラムと組み合わせて、定期的に津波避難訓練を実施した。浦河町役場や協力する自治会からの支援もあった。
浦河町内での国際共同研究の成果は、大きく分けて4つある。
国際標準規格の開発においては、浦河プロジェクト憲章の大きな成果として、W3CのSMIL3.0とそのDAISYプロファイルの完成を挙げることができる。SMIL3.0により、EPUBメディアオーバーレイはテキストと音声の同期をとることができるようになった。これにより、DAISYからアクセシブルなEPUBへのスムーズな移行が保障される。
もう一つの重要な成果は、アクセシビリティに関わる国際標準規格の開発に取り組んできた専門のIT開発者のグループの形成である。プロのIT開発者と浦河の人々との現場での交流は、彼らのこれまでの優れた仕事の強力な動機付けとなった。
現在、EPUB Accessibility 1.0がISO規格として発行されており、欧州アクセシビリティ法のような電子出版物のアクセシビリティ規制をサポートすることになる。法的な情報アクセシビリティの確保は、出版物におけるアクセシブルな情報発信を促進する。このような情報インフラの整備は、障害者を含む一般市民のリスク理解を深めることに貢献する。
災害の早期警戒や緊急時の通信に動画が必要とされることが多くなり、手話、キャプション(自動翻訳を含む)、音声解説に対応したアクセシブルな動画のニーズが高まり、重要視されている。このようなニーズに対応するためにエクアドルで実験が行われているITU-T H.702に準拠したいわゆる「アウト・スクリーン」方式のテレビ放送の導入は、アクセシブルな早期警報を実現するために本当に重要である。
すべての人が満足する解決策、つまりユニバーサルデザインプロセスを実現するためには、法的な環境整備のプロセスに加えて、研究開発プロセスにも障害者が参加することが重要である。
注釈
2022-07-25 11:05:19 その他
<浦河だより >は、
浦河に滞在するATDO職員より、べてるの家や浦河町について紹介する不定期のお便りです。
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「イチゴ作業とミオの習字レッスン」
今年もべてるの家ではイチゴの作業の季節に入りました。
毎日、イチゴのヘタ取り作業で忙しいです。
規格の2.5cmのイチゴは予約分がケーキ用として使用され、
規格外のイチゴはアイスなどの加工品になります。
メンバーさんは、「手より口を動かせ」というべてるでのモットーと違い、皆、静かに黙々とイチゴの作業をしています。
私も、約1年半前に初めてヘタ取り作業に加わった際に指導をして下さったメンバーさんと再び一緒に、作業を行いました。
作業中、そのメンバーさんはとても嬉しそうに、「習字をならったことがありますか」と
私に聞いてきました。
浦河には、ミオというショッピングセンターがあり、その店舗内の生涯学習コーナーで、先日習字を習ってきたと言います。
そのメンバーさんは、
「ちょっと習ってみて、自分で続けるんだ。続ければ上手くなる。」
と言いながら、イチゴ作業の手を休めず話をして下さいました。
私は、「そのメンバーさんは楽しみを見つけてくる事が上手だな」と思いました。
それと同時に、イチゴのヘタ取りが、去年初めて経験した時よりも早く出来るようになっている自分に気づきました。
常にアンテナを張り巡らし、楽しみを見つけ、ちょっと自分で続けてみる。
楽しく毎日を送るコツをそっと教えてくれた先輩と今年も椅子を並べ、作業に参加出来たことを嬉しく思いました。
(記事:A.N)
何か気づいた点がございましたら、info@atdo.jpまでお寄せくださいませ。
M.A
2022-06-29 15:30:13 その他
NHK「みんなの選挙」
https://www3.nhk.or.jp/news/special/minnanosenkyo/index.htmlでは、
これまで障害があって投票に行けなかった、行きづらかったという人や、
障害のある人をサポートする人たちに役立つ選挙の情報を掲載します。
(HPの紹介より)
ウェブサイトでは、障害を持つ方への選挙方法のご案内や「代理投票」、「郵便投票」、
各地域での取り組み、コラムなど選挙にまつわるお役立ち情報をお知らせしています。
また、障害のある方、ご家族や一緒に投票に行かれた方の
投票をめぐるご意見や体験・ご要望を送ることができます。
ぜひ、ご確認くださいませ。
M.A
2022-06-21 10:50:54 その他
<浦河だより >は、
浦河に滞在するATDO職員より、べてるの家や浦河町について紹介する不定期のお便りです。
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「美しいルピナスの丘にて」
浦河町 ルピナスの丘(松村満恵さん・撮影)
今の季節の浦河のルピナスの丘は、花々が咲き誇り、非常に美しいです。
先日も、ルピナスの丘に、べてるのメンバーさんと一緒に行ってきました。
ちょうど夕暮れ時で、花の手入れをしている町民の方がいらっしゃいました。
私が、「綺麗に咲いていますね、手入れが大変ですよね。」と話しかけると、花の手入れをしていた女性は、こう答えました。
「今日は、この部分、明日は、こちらの部分、と少しづつ手入れをするのですよ。一度に全部手入れをしようとすると、出来ませんからね。」
広大に広がるルピナスの丘を見渡しながら、私は、大切な人生のヒントを頂いたような気がしました。
時に、人は一度に結果を求めようとしてしまうのではないでしょうか。
又は、一度に幸せを手に入れようと頑張ってしまうこともあるのではないでしょうか。
かく言う私もそのような考えをして、自分を見失ってしまいがちです。
少しづつ、小さい歩幅で手入れされたルピナスの丘は、ゆったりとした太平洋を臨み美しい輝きを静かに放っていました。
そして、もっとゆっくりと、人生を歩んでいいんだよ。と話しかけてくれているようでした。
夢のような光景が広がる中、その様な事を考えていると、友人のべてるメンバーさんが、「ねえ、どう?いっぱい写真撮れたよ」と駆け寄ってきました。
明日も一歩一歩頑張ろう、そう思い、花の手入れをしていた女性に感謝し、車に乗り込みました。