ATDO(支援技術開発機構)は、障害者や高齢者の情報へのアクセスとコミュニケーションに関わる分野における、支援技術とユニバーサルデザインの開発、またそれを活用した支援を行うために2006年4月に発足した団体です。
障害者や高齢者の生活の質の向上に役立つ情報支援機器の開発やサポート・研修、OJT(就労したままでの訓練)、トレーナーの養成・派遣を行うとともに、情報コミュニケーション分野において、ユニバーサルデザインの推進及びアクセシビリティに関する評価・助言を行うことを目的としています。具体的には、障害者や高齢者がコンピュータやソフトウェアの操作、データ作成、インターネットでの情報検索を快適に行うために必要な機器の開発およびサポート、情報コミュニケーション技術を用いた障害者の就労、就学、生活支援、高齢者の生活支援、すべての人々に使いやすいデザインの推進などを行います。
現在の主な活動は、DAISYやアクセシブルなEPUB3のリッチコンテンツの普及と研究・開発、点字の携帯情報端末を活用した盲ろう者の情報支援等です。
メンバーは、国内外での開発に関わる経験を生かして、実際に役立つ支援を障害のある人たちを中心に進め、多様な人々が生き生きと暮らせる社会の構築をめざします。
ATDOは、以下の団体の会員です。
日本DAISYコンソーシアムの事務局業務をATDOが担っています。また、日本DAISYコンソーシアムの代表である河村宏ATDO副理事長は、DAISYコンソーシアムの役員として活動に参加しています。
2021年5月
理事長 山内 繁
特定非営利活動法人支援技術開発機構(ATDO)は、障害者や高齢者の情報とコミュニケーションに関わる分野における、アクセシブルな支援システム・支援機器の開発と活用の普及のために2006年4月に発足いたしました。
ATDOは、日本DAISYコンソーシアムの会員として、DAISYのより広範で深化した開発と標準化に取り組んでまいります。さらに、アクセシブルなICTの国内外での普及を通じて、障害者権利条約を基本とするインクルーシブな社会の実現を目指しております。
これまで、アクセシブルなICTの開発、その途上国への転移と普及、インクルーシブ教育への応用、障害と災害などを課題として、それに関連した調査・研究、教育・トレーニングならびにその普及の支援において、国内外で成果を上げてまいりました。とりわけ、中南米・中東地域の諸国におけるアクセシブルなICTの開発並びに普及は、プロジェクト終了後も各国で自律的に発展を続けることが期待されております。
今後とも、アクセシブルでインクルーシブな社会を構築するためのATDOの活動に、皆さまのご理解とご支援およびご協力をお願いいたします。
ATDOは、定款で「電子情報分野において、すべての人々にとって使いやすく、分かりやすいユニバーサルデザインの推進及びアクセシビリティに関する評価・助言を行うことを目的とする」ことを掲げています。
「支援技術開発」を団体名とするATDOがどのようにユニバーサルデザインを推進するのかについて良く質問を受けますので、ATDOが進めている支援技術とユニバーサルデザインの研究開発について以下に説明します。
支援技術とユニバーサルデザインの関係について、国際的に議論を重ねた成果を要約しているのが、2006年に制定された障害者権利条約の第2条の以下の一節です。
ユニバーサルデザインとは、調整又は特別な設計を必要とすることなく、最大限可能な範囲で全ての人が使用することのできる製品、環境、計画及びサービスの設計をいう。ユニバーサルデザインは、特定の障害者の集団のための補装具が必要な場合には、これを排除するものではない。(日本政府訳)
「製品、環境、計画及びサービス」の幅広い話をしているときに「補装具」という訳語が出てくるので、これが身体障害だけでなく精神障害および知的障害を含むすべての障害に関するユニバーサルデザインの話であることがわかりにくくなっています。英語原文では「補装具」のところは” assistive devices”となっています。今であれば様々な障害のある人がそれぞれの使い方をするスマホのアプリやサービスをイメージすると、よりわかりやすいのではないでしょうか?同じスマホやインターネット上のサービスを、スマホのテキスト読み上げ機能や字幕をonまたはoffにして、障害のある人も無い人も一緒に使っています。
障害者権利条約はその前文で「障害が発展する概念である」と言っています。これは、「製品、環境、計画及びサービス」の発展のさせ方次第で、それまでは「調整や特別な設計」が必要と思われていた障害のある人にも、何も特別のことをしなくても使える「製品、環境、計画及びサービス」を増やすことができるという確信に基づく宣言です。
ATDOを設立した人々は、ユニバーサルデザインという考え方を国連の世界情報社会サミットに初めて取り入れさせるために大きな役割を果たしました。その成果は、障害者権利条約に大きな影響を与えています。
このユニバーサルデザインの開発と普及が情報アクセスの格差を最終的に解決するという確信を共有する世界中の人々と連携して、ATDOは一人一人の障害のある人の固有のニーズに向き合い、そのニーズを満たすための技術開発と国際標準化活動を行っています。
その際に、常に第2条のユニバーサルデザインの定義を確認することによって、グローバルにユニバーサルデザインの製品、サービス、設備及び施設の利用可能性及び使用を促進することとしています。
各カテゴリーの最新ニュースが3つ分この下に列挙されます。
2023-03-13 09:54:12 会議・講習等報告
海外での図書館の取り組みについてバーチャルで、5か所の図書館(ノルウェー、ドイツ、アメリカ、タイ、台湾)からの発表を聞く機会があった。
初めに、鶴見大学の名誉教授である長塚先生から、日本の教育が目指す、理系学生を増やす取り組みと、アメリカで目指されている文系の人にも基礎知識として理系の基礎を学ばせるという方針のどちらがよいのかという議題と、大学の学生数が増えている日本に比べ、アメリカで学生が減っている、それはなぜかという議題の2つが与えられた。
各図書館から、以下のような様々な、先駆的な取り組みがあったので紹介する。
オスロ大学人文社会図書館(矢部さん)からは、コロナ禍での図書館のあり方が変わり、現地に行かなくても、研究のための資料集めがされており、海外の図書館間をまたいで、デジタルになっていないもの特に日本の資料の収集の難しさについてと、新たな取り組みとして本以外のもの、たとえば特殊ミシンや楽器の貸し出しをしていることが印象に残った。
ミュンヘン国際児童図書館(日本部門、中野さん)からは、平和教育をテーマに作られた図書館であることから、「ホワイト・レイブンズ*」に載せる本を選定する際にもそのような思想が反映されているというお話と、子供たちが国内外の文化に触れることを目的として開かれている「ホワイト・イブンズファスティバル」で、絵本の作者と子供たちがレクリエーションを交えながら交流を持っていることを紹介されていた。
*「ホワイト・レイブンズ」とは、ミュンヘン国際児童図書館が、世界の優れた児童書を多くの国の子どもに読んでもらうことを目的として、毎年刊行している国際推薦児童図書目録
ニューヨーク公共図書館(Lehmanさん、Cohen さん、Takahashiさん、Blancarte-Haywardさん)からは、ニューヨークに職場や、住居がある人たちが使える図書館であるが、他の地域の状況も把握しており、ニューヨークに限らず、ビジネスに関するデータベースの扱い方についてなど、他の図書館で登録した人にも支援できる体制があるという話があった。、また、初心者から学べるビジネスの講座や、設計方法の講習にも力を入れているとのことだ。
チュラロンコン大学図書館(Pimnamaさん)からは、来館人数をアプリケーションで管理することで、無人図書館の実現をしたことや、図書館にいる職員にも大学の修士課程と同等の能力を求めるなどスキルを上げることで、利用者の支援の幅を広げることを考えているとの説明があった。図書館に、SNSなどへの投稿のためのスタジオも設置されており、借りることができる。また、図書館周りのガーデニングに生活排水を使うことで、環境問題にも取り組まれていることが話されていた。
中原大学図書館(Chen先生)からは、審美的なリテラシーに力を入れており、音楽、映画、講演といったイベントに学生が参加することによって、競争社会だけでない、心にも豊かな生活をおくれる人材を育てている。それらに参加することで、大学で学んでいる専門的な分野の学問以外のところの興味や、知識も学生が持つようにしている。また、これからの取り組みで、新しい技術についても学び、スタッフが最低限、専門用語を知っている必要があった。
最初に長塚先生からあった議題について5つの図書館の発表を通じて考えてみると、
アメリカでは、文系の人にも、STEM教育をすることを考えられている。そのような流れもあってか大学に行かなくても、公立の図書館で学べてしまうことがたくさんあり、大学に通って、専門的な知識を付けたいという考えが減ってきているのかもしれないと思った。コロナ化で、お金がなく、大学に継続して通うことができなくなり、学生が減少しているという話もあった。大学には行くためには、お金がないと通えないのに対し、図書館は、お金がなくても行ける場所で専門的な知識を提供しているというところにも学生が増えない理由であると感じた。また、お話を聴いて、学生が減っている=学力が下がるではないということも感じた。
2023-01-06 12:00:06 会議・講習等報告
2022年11月26日に行われたJDC/JEPA共催セミナーの講演会記録と発表資料を、JDC技術委員会のウェブページで公開しています。
■2022年11月26日講演会記録(日本DAISYコンソーシアム/技術委員会)
https://www.normanet.ne.jp/~jdc/tech/semi20221126/index.html
口述筆記によるテキストとプレゼン資料
■講演会の動画(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=bizTuGM0Ta0
JEPAさんのYou Tubeアカウントで公開されています。
You Tubeの字幕について、セミナー当日は、日本語と英語が交互に表示されており、大変恐縮でございました。
現在公開されているYou Tubeアーカイブビデオでは、日本語字幕機能をオンにすると、正しい字幕が表示されるように修正しております。
You Tubeのビデオ右下に表示されるメニューの中の、左から3番目に設定ボタンをクリックしていただくと、字幕の設定が変更できます。
「字幕」は「日本語」を選択いただければと思います。
どうぞよろしくお願いします。
M.A
2023-01-06 11:53:04 会議・講習等報告
2022年11月26日(土)に、日本DAISYコンソーシアム(JDC)と日本電子出版協会(JEPA)の共催で「普通の書籍が読めない人に読書機会を提供する: EPUB電子書籍のアクセシビリティ」と題したオンラインセミナーが行われました。
■講演会の動画(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=bizTuGM0Ta0
JEPAさんのYou Tubeアカウントで公開されています。
■2022年11月26日講演会記録(日本DAISYコンソーシアム/技術委員会)
https://www.normanet.ne.jp/~jdc/tech/semi20221126/index.html
講演会記録(テキストとスライド)がご確認いただけます。
本セミナーでは、EPUB/Webアクセシビリティの普及活動を行っている登壇者の方々が、普通の書籍が読めない方々にも広く図書や情報を提供する方法や、2022年8月に成立したEPUBアクセシビリティJIS規格の普及を進めていくためにはどのようにすればよいのかについて、事例紹介を交えながら発表されました。
EPUB電子書籍アクセシビリティ普及には、アクセシビリティ支援関連団体と出版社の協力が必要不可欠であるという認識のもとで講演が行われ、出版会からは、一般社団法人 日本出版インフラセンター ABSC(アクセシブル・ブックス・サポート・センター)準備会の相賀様から、ABSCの活動について動画でコメントが寄せられました。
最新のEPUBアクセシビリティ推進活動の動向について理解を深めるとともに、様々な団体や出版社が協力をし合って普及活動を進めていくことの重要性を改めて確認する1日となりました。
(発表者の皆さん)
■プログラム
14:00~14:05
開会挨拶
14:05~14:15
相賀昌宏(一般社団法人日本出版インフラセンター ABSC準備会座長)
「ABSC準備会の役割と施策について」
14:15~14:35
河村 宏(国際DAISYコンソーシアム理事)
「なぜ情報アクセシビリティという視点が重要か」
14:35~15:05
小澤彩果(支援技術開発機構研究員、読字障害(ディスレクシア)当事者)
「当事者の立場からディスレクシアとは」
神山 忠(日本DAISYコンソーシアム個人会員、読字障害(ディスレクシア)当事者)
「ディスレクシアの困り感」
15:05~15:15
休憩
15:15~15:35
木達一仁(株式会社ミツエーリンクス 取締役)
「WebアクセシビリティとEPUBアクセシビリティ」
15:35~15:55
村田 真(慶應義塾大学政策・メディア研究科特任教授)
「成立したEPUBアクセシビリティJIS規格と今後」
15:55~16:25
質疑応答とまとめ
16:25~16:30
閉会挨拶
司会: 日本DAISYコンソーシアム事務局長 野村 美佐子
(敬称略)
2022-10-25 10:51:01 DAISY/EPUB情報
【JDC技術委員会】ページに、
「HTMLと異なる順番でメディアオーバーレイズが付与されたEPUBの無限ループ問題と対応方法」に関するレポートをアップしました。
https://www.normanet.ne.jp/~jdc/tech/EPUBloopproblem/index.html
メディアオーバーレイズが付与されたEPUBでは、漢文や表の縦読み(縦方向のセルを順に読み上げる)のように、本文の読み上げ順序がHTMLの出現順と異なる場合があります。
レポートでは、読み上げ時に無限ループが発生する条件と対応方法などを、まとめています。
M.A
2022-09-28 12:21:09 DAISY/EPUB情報
JDC技術委員会の方で、EPUBのコンテンツにおける表読み上げ検証をいたしました。
HTMLや、Excelコンテンツ内の表読み上げの現状などと比較し、より読みやすい表の形式についてレポートという形でまとめました。
下記リンクです。
https://www.normanet.ne.jp/~jdc/tech/ReadingSystem/index.html
2022-08-22 14:42:41 DAISY/EPUB情報
2022年8月22日付けの経済産業省の下記リンクのニュースリリースページで、「電子書籍フォーマットEPUBのアクセシビリティに関するJIS規格(JIS X 23761))」が公表されました。
https://www.meti.go.jp/press/2022/08/20220822001/20220822001.html
電子書籍が備えるべきアクセシビリティを示す日本標準規格(JIS X 23761)の制定によって、視覚障害や発達障害などの様々な理由によりこれまで出版物を読めなかった方々の読書する機会が広がることが期待されます。
今回のJIS X 23761規格の背景と内容、そして期待される効果などを記した資料(https://www.meti.go.jp/press/2022/08/20220822001/20220822001-2.pdf)も同時に経産省が発表しています。
是非、ご一読いただき、だれもが出版物を読める社会となるよう、EPUBのアクセシビリティに関するJISの普及にご協力いただければ幸いです。
2022-10-21 14:36:02 ソフトウェア
DAISYコンソーシアムの「Reading Systems Accessibility Support Roundup」ページで、
アクセシブルなリーディングシステムのアップデート情報やレビューがまとめられています。
https://inclusivepublishing.org/rs-accessibility/(英語)(2022年7月に更新)
また、リーディングシステムの最新のアクセシビリティ テストの詳細結果は、同じくDAISY コンソーシアムによってサポートされている
epubtest.orgページで確認することができます。
紹介されているリーディングシステム一覧
・Amazon Kindle
・Apple Books
・Colibrio Reader
・Digital Editions
・Dolphin EasyReader
・Kurzweil 3000
・Play Books
・RedShelf
・Simply Reading
・Texthelp Read&Write
・Thorium Reader
・Vital Source Bookshelf
・Voice Dream Reader
M.A
2022-08-26 10:12:01 ソフトウェア
無料で使えるEPUB再生アプリThorium Readerの最新バージョン2.1.0が、2022年8月にリリースされました。
Windows10バージョン
https://apps.microsoft.com/store/detail/9NFZP1G7M2SC?hl=en-us&gl=US
MacOSバージョン、Linuxバージョンは下記サイトからダウンロードできます。
https://www.edrlab.org/software/thorium-reader/
Windows10バージョンをすでにお使いの方は、Microsoft Storeにサインインした状態で、
「アプリの設定」→「アプリ更新:アプリを自動的に更新する」をオンにしていると、自動的に最新版のアプリが更新されます。
Thorium(トリウム)について
・Thorium Readerは、現在、英語等主要な言語でEPUB2、メディアオーバーレイEPUB3、DAISY 2.02、DAISY 3、W3C audiobooksなどより多くのフォーマットに対応できるようになっています。
・スクリーンリーダー(NVDA、JAWS、ナレーター、Voice Over)に対応しています。
・18か国語の言語での表示が可能です。
・日本語にも対応しており、操作画面を日本語で表示でき、再生画面で日本語ルビ表示、日本語のテキスト検索などを行うことができます。
ATDOで日本語の図書の再生について検証を行ったところ、DAISY2.02など、環境やフォーマットによっては、まだ十分に対応ができていない部分がありましたので、
ボランティアで開発に参加してくださる方がいたら、ぜひ、ご協力ください。
M.A
2022-08-25 12:24:20 ソフトウェア
Ace by DAISYは、DAISYコンソーシアムが開発した無料のオープンソースのソフトで、EPUBのアクセシビリティを確認するためのツールです。
2022年7月に各ツールのバージョンがアップデートされました。
◆リリースページ
Aceコマンドラインツール(v1.2.7)
Ace GitHub:https://github.com/daisy/ace/releases/tag/v1.2.7(英語)
Aceデスクトップアプリ(v1.1.5)
Ace App GitHub: https://github.com/daisy/ace-gui/releases/tag/v1.1.5(英語)
今回のアップデートで、EPUB Accessibility 1.1仕様(「EPUB出版物の適合性と発見性の要件」)(現在W3C勧告候補案、2022年6月7日)へのサポートが強化されています。
M.A
2021-12-09 16:48:58 教育
【ご案内】
DAISY教科書ご利用のみなさまや保護者の皆様、
支援者の皆様にご案内申し上げます。
東京都では、
小中学校、特別支援学校や地域社会における
特別支援教育をより充実させるために、
「東京都特別支援教育推進計画(第二期)第二次実施計画(素案)」
に対する、意見を募集しています。
---------------------------------------------------
▼詳細ページ
「東京の特別支援教育の充実に向けて~東京都特別支援教育推進計画(第二期)第二次実施計画(素案)~」
について皆様の意見を募集します
▼募集期間
令和3年11月25日(木曜日)から令和3年12月25日(土曜日)まで
▼子供たちからの意見募集のページ
---------------------------------------------------
「東京都特別支援教育推進計画(第二期)第二次実施計画(素案)」
東京の特別支援教育の充実に向けて(概要)
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2021/11/25/documents/09_01.pdf
東京の特別支援教育の充実に向けて(本文)
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2021/11/25/documents/09_02.pdf
東京の特別支援教育の充実に向けて(わかりやすい版)
https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/press/press_release/2021/files/release20211125_02/doc_05.pdf
M.A
2021-01-12 15:46:17 教育
2020年12月15日(火)ATDOスタッフの野村、川村、池福の三名で狛江市立狛江第三小学校学校図書館を訪問しました。当日は学校司書の青木和子先生より学校図書館の役割や、学校でのデイジー教科書導入の様子、またデイジー図書へ触れた際の子どもたちの様子等についてお話をお聞きすることができました。
「デイジー図書は一般的な資料として多くの人(児童・保護者)に存在を知ってもらうべき資料だと考えています。読みに困難を抱える状況は、誰にでも起こりうることだからです。読みの初期段階を支える学校図書館だからこそ、読む方法には選択肢があるということを、児童・保護者に伝えていく必要があります。自分の状況に応じて、自分で自由に選択できる環境が大切だと思います。」という、青木先生の言葉がとても印象に残りました。
そして、その言葉通り、図書室では、読む支援の工夫が見られました。たとえば、読んでいる場所がひと目でわかり、読みやすくなるリーディングトラッカー(写真➀)やDAISY図書を聞くコンピュータ(写真②)が置かれたコーナーが備えられています。ATDOでも、現在『地域連携』と題して、デイジー図書体験会などを通したデイジーの普及活動を開催すべく始動しています。デイジー図書の存在を必要としている方々へ少しでも届いていくよう、取り組んでいきたいと思います。
写真➀(リーディングトラッカー)
写真②(デイジー図書を聞くコンピューター)
【I.I】
2020-05-01 11:58:00 教育 DAISY/EPUB情報
東京女子大学の前川あさ美先生が公開している「発達のアンバランスさをもった子どもと家族のために」のDAISY版を作成いたしました。
短縮版(日本語):http://www.atdo.sakura.ne.jp/files/DAISY/covid/honbun_CBE.zip
短縮版(英語):http://www.atdo.sakura.ne.jp/files/DAISY/covid/honbun_eng_CBE.zip
短縮版補足資料(日本語):http://www.atdo.sakura.ne.jp/files/DAISY/covid/hosoku_CBE.zip
短縮版補足資料(英語):http://www.atdo.sakura.ne.jp/files/DAISY/covid/hosoku_eng_CBE.zip
再生ソフト(ChattyBookExpress)も同梱してます。zipファイルをダウンロードして、展開してから、フォルダ内にあるエグゼファイル(ChattyBookExpress.exe)をダブルクリックすると再生します。
参考:ChattyBookExpressの使い方
https://www.dinf.ne.jp/doc/daisy/book/daisytext_pod.html#ChattyBookExpress
ぜひご活用ください。
G.M
2023-03-22 11:26:01 関連催しのお知らせ
マイクロソフトが支援するDAISYコンソーシアム「低コスト支援技術プロジェクト」に関するウェビナーを紹介します。
このウェビナーでは、デバイスやネット環境、アクセシブルな情報資源等のリソースが少ない地域における、支援プロジェクトの活動成果や研究結果が報告されます。
また、アクセシブルなコンテンツを作成するための最新ツールについて説明します。
DC無料ウェビナー「資源が少ない地域でより多くの読者にアクセシブルな書籍を届けるための新しい選択肢」
日時;3月29日(水)23時(日本時間)、14時(UTC)
オンラインウェビナー(Zoom)
参加費:無料
申し込み先
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_W1aeWnMDTRSbn1au4FchZw?timezone_id=Asia%2FTokyo
「低コスト支援技術プロジェクト」概要
マイクロソフト低コスト支援技術…インターネット環境や電力が不安定で、アクセシブルな図書等の再生専用デバイス等の提供が難しい低所得国や中所得国地域で、障害者の手にあるデバイスで本を使用できるようにすることを目的としたコンソーシアムプロジェクト。
活動内容
・昨年、点字が効果的にサポートされていない言語に関する情報を募りました。回答では、世界中で使用されていて点字がサポートされていない多くの言語があることがわかりました。本プロジェクトでは、スワヒリ語とチェワ語の2つの言語をサポートすることとなり、言語点字の専門家と協力して、点字テーブルが作成され、多くの専門家や主流のデバイスの基盤を提供するオープンソースの点字翻訳ツールに統合されました。
今年の初めに、 Liblouis(オープンソースの点字翻訳ツール)の最新バージョンがリリースされ、スワヒリ語とチェワ語がサポートされました。
・リソースの少ない地域でアクセシブルな書籍が利用できるかどうかを調査するために 50 の低コストのデバイスを提供しました。具体的にはトライアルで、14 歳から 16 歳の生徒にメガボイスの太陽光発電プレーヤーが提供されました。プレーヤーは、特に低所得国および低中所得国の低資源地域で提供されています。
研究に参加する前は、教師が教室で講義を行い、誰かが本を読み上げることが、生徒がシラバスの内容にアクセスする唯一の方法でした。
Microsoft が支援するこのプロジェクトを通じて、再生ツールのサポートを拡大することで、関係者の教育の可能性が直接的かつ劇的に変化し、以前は情報にアクセスができなかった人々に書籍へのアクセスを提供することができました。
このプロジェクトの成果の詳細は、実用的なアドバイスや新しいツールに関する情報とともに、3 月 29 日の「資源が少ない地域でより多くの読者に届けるためのアクセシブルな書籍の新しい選択肢」無料のウェビナーで紹介されます。
関連記事(一部翻訳の上、引用)
マイクロソフト低コスト支援技術の影響
Microsoft の低コスト支援テクノロジー
何かお気づきの点がございましたら、お問合せフォームまでご連絡ください。
M.A
2023-03-15 14:01:53 関連催しのお知らせ
日本障害者リハビリテーション協会・一般社団法人撫子寄合共催の報告会のご案内です。
(主催サイトより引用)
4/1(土)プロジェクト報告会~在日外国人ろう者を対象とした日本語教室
ーーーー
みなさんは、在日外国人ろう者の多くが、書記日本語の習得に苦労を強いられていることをご存知でしょうか。
その理由は、外国人ろう者を対象とした日本語教室が非常に少ないからです。
このプロジェクトでは、約1年間「在日外国人ろう者を対象とした日本語教室」を実施しました。
また、「手話を効果的に使って指導する」学習支援員の養成も行いました。
来たる4月1日(土)13時半から、プロジェクト報告会を実施いたします。
報告会では、「在日外国人ろう者を対象とした日本語教室」の様子をご覧いただけるよう、20分程度のデモ授業を行います。
また、約1年間、書記日本語を学んだ在日外国人ろう者の修了式を実施し、日本語を学ぶ上での苦労や楽しさなども語っていただきます。
みなさまのご参加をお待ちしております。
ーーーー
■ 日時:令和5年4月1日(土)13:30~15:30
■ 会場:戸山サンライズ 大研修室(東京都新宿区戸山1‐22‐1)
■ 共催 :公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会・一般社団法人 撫子寄合
■ 協賛:公益財団法人 ダスキン愛の輪基金
■ 参加費 :無料
■ 定員:50名(先着順)
■ 申込方法
以下のURLより、3月31日(金)12:00 pmまでにお申し込みください。
https://kokc.jp/e/jc_deaf_foreigners/
■事務局
日本障害者リハビリテーション協会
e-mail:inquiry★dinf.ne.jp(★を@に変えてお送りください)
M.A
2023-03-07 10:59:12 関連催しのお知らせ
(りんごプロジェクトからのお知らせを転載させていただいています。)
アクセシブルな図書の啓発活動をしている『りんごプロジェクト』が「よこはま読書パーク」で体験会のブース出展および市民講座を開催します。
点字付きさわる絵本、大活字本、LLブック、布の絵本、デイジー図書など、一般の人にはまだまだ知られていない図書を紹介し、多くの人に読書の楽しみを知っていただきたいと思います。
【講師】りんごプロジェクト 佐藤聖一氏
(視覚障害者/図書館司書)
「りんごプロジェクト」
https://peraichi.com/landing_pages/view/ringoprogectbook/
読書活動推進ネットワークフォーラム「よこはま読書パーク」 開催概要
1. 時 令和5年3月18日 (土) 10時00分から17時00分まで(無料)
2.場所 横浜市役所アトリウム(横浜市中区本町6丁目50番地の10)
●みなとみらい線 「馬車道」駅下車1C出入口直結
●JR・市営地下鉄 「桜木町」駅下車徒歩3分
3.対象 どなたでも参加できます(予約不要)
※新型コロナウイルス感染状況等により、内容変更や中止となる場合があります。
チラシデータ(PDF:3,999KB)
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kyodo-manabi/shogaigakushu/sonota/bokku/reading-forum/reiwa4nendoforamu.files/0009_20230216.pdf
横浜市では、市民の読書活動推進の取組として、日頃読書になじみのない方にも読書の楽しさを知っていただくために、
民間事業者等と連携した読書イベント「読書活動推進ネットワークフォーラム」を開催しています。
今年度は「よこはま読書パーク」と題して、市役所アトリウムに出版社等が集結し、子ども向けの本を中心とした販売会やステージイベントを行うほか、
各種連携プログラムを実施します。
詳細:令和4年度横浜市読書活動推進ネットワークフォーラム「よこはま読書パーク」
問合せ先:横浜市教育委員会事務局 生涯学習文化財課
045-671-3282
M.A
2023-03-16 10:37:04 国際
DAISYコンソーシアムのニュースレター「DAISYプラネット」の翻訳記事(3月14日配信)を掲載します。
トピック一覧
1. 低価格の支援技術がもたらすインパクト
2. CSUN会議発表会・ミーティング
3. MathMLは何が変わるのか、なぜそれが重要なのか?
4. DAISY AGM(DAISYコンソーシアム年次総会)
クイックリンク(DAISYのニュース、記事、最新情報)(その他の記事・資料)
今後のイベント予定
1. 低価格の支援技術がもたらすインパクト
マイクロソフトが支援する低コスト支援技術プロジェクトの終了が近づくにつれ、私たちはこの旅で得た教訓や発見を振り返り始めています。「The Impact of Low Cost Assistive Technology(低価格の支援技術がもたらすインパクト)」の新着記事では、このプロジェクトですでに実現したメリットを次の通り紹介しています。
3月29日には、「資源が少ない地域でより多くの読者に届けるためのアクセシブルな書籍の新しい選択肢」と題した無料のウェビナーを開催し、このプロジェクトから得られた多岐にわたる教訓と、新しいツールに関する実践的なアドバイスや情報を届けます。
2023-03-06 10:38:44 国際
DAISY コンソーシアムが運営するInclusive Publishingウェブサイト
2月ニュースレター(2/28発行)の翻訳を掲載します。
トピック一覧
NNELS アクセシブルパブリッシングサミット2023
先週、大成功を収めたNNELSアクセシブル・パブリッシング・サミットの第5回が、2年間のバーチャル開催を経て、再び対面で開催されました。このサミットの特徴は、パネルセッション、デモンストレーション、プレゼンテーション、モデレータによるグループセッション、ワーキンググループセッションを通じて、アクセシブルパブリッシングについて議論し、アイデアを共有するために、多くの人々が集うことができることです。サミットの概要で、このエキサイティングなイベントの完全なレポートをお届けします。
2023-03-01 11:08:28 国際
DAISY コンソーシアムが運営するInclusive Publishingウェブサイトに1月に掲載された、
リチャード・オーム氏(DAISY コンソーシアムの最高経営責任者)の2022年レビューの翻訳をご紹介します。
2023年に向かって、DAISYコンソーシアムのCEOであるリチャード・オームは、アクセシブルな出版に関する昨年の成功のいくつかを振り返ります。
InclusivePublishing.orgは、業界のハブおよびニュースポータルとして、イベント、プロジェクト、ニュースアイテムのシェアと報告を続けてきました。
特に、DAISYウェビナーシリーズの継続的な成功は、国際的に多くの注目を集め、私たちは、インクルーシブパブリッシングに関するこれらのセッションの概要や情報リソースを特集することを誇りに思ってきました。
40近いウェビナーでは、実践的なデモやワークショップ形式の事例が紹介されており、アクセシビリティへの旅のどの段階においても、誰もが楽しめる内容になっています。
欧州アクセシビリティ法の準備は急ピッチで進んでおり、DAISYは欧州インクルーシブ出版フォーラムを継続的に主催し、市場間の会話と協力を可能にしてきました。
新しい法律は、このような市場で出版または販売している世界中の出版社に影響を与えるでしょう。
インクルーシブ・パブリッシングは、この法律に関するあらゆる分野をカバーするEAA(欧州アクセシビリティ法)の広範囲な情報リソース一式を持っています。
インクルーシブ・パブリッシングは、インクルーシブ・パブリッシング・パートナープログラムに下記の新しい組織を迎えることができたことを嬉しく思っています。
今年は、多くのイベントに参加し、また多くのバーチャルな催しを推進、支援することができました。
GAAD 2022(グローバル・アクセシビリティ・アウェアネス・デー)のための出版社向けツールキットでは、出版社に、この急成長中の国際的イニシアティブへの参加を促し、
Francis and TalyorのLunch and LearnセッションからMcGraw Hillの社内啓発ウェビナー、ADCET GAADチャレンジなど、多くの業界イベントについて報告できたことを嬉しく思います!
私たちの開発者は、主流の出版業界にとって不可欠となった無料のオープンソースツールやソリューションを形作り、開発し続けています。これには下記が含まれます。
読者の皆様には、年末に開始した新しいスポンサーシップ・イニシアチブを通じて、この活動を支援していただきたいと思います。
このような貴重なリソースを誰もが利用できるようにするため、皆様のご支援をお待ちしています。
アクセシブルパブリッシングの最新情報は、毎月発行されるニュースレター「Inclusive Publishing」にご登録いただくと、見逃すことなくご覧いただけます。
インクルーシブ・パブリッシングへの旅を共に歩む皆様にとって、この一年が素晴らしいものとなりますようお祈り申し上げます。
リチャード・オーム
2022-12-26 12:27:47 その他
<浦河だより >は、浦河に滞在するATDO職員より、べてるの家や浦河町について紹介する不定期のお便りです。
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「文と夕日」
最近、浦河の夕日がとても美しいです。冷気で空気が澄んでいるからかもしれません。
写真のルピナスの丘には、隣にファミリースポーツセンターもあり、夕方にバスケットボール等をそこでする人々の声が響きます。
ルピナスの丘には、鹿もいて、静かにたたずんでいました。
(夕日のしずむルピナスの丘の風景)
そこにいると、ある出来事が思い起こされました。
ある日、私のべてるの仲間の一人が、べてる見学者の女性からの注文の品が出来たと刺繍を施したTシャツを手に、嬉しそうに話していました。
けれどもその後、代金を支払ってほしいのに商品を注文してくれた方と連絡が取れないと、相談してきました。
彼女の手には、宅急便の着払い伝票があり、追跡してみるとすでに品物は到着しているようでした。
彼女は、「きっと忙しいんだね、文を書いてみるよ。優しそうな人だったから大丈夫。」と言いました。
その時、彼女が少し、考えた表情をしていたのが気になりました。
数日たってから、代金を支払ったという内容の文がきた、と嬉しそうに彼女が電話をくれました。
そして、その後、そのTシャツを購入してくれた女性から再び文がきたそうです。
文面からしてもその女性はとても優しい方のようだ、と、彼女は語り、
「やっぱり忙しい人には文だね」と言いました。
人の心は、直に会って話すのが一番わかりあえる、といつも言っていた彼女から、待つことの大切さと、信じることの大切さも教えられた一件でした。
「私にはこういう人との繋がりが一番大切なんだ」と話す彼女の笑顔が、ルピナスの丘から眺める夕日のように輝いていました。
(記事:A.N)
M.A
2022-11-24 15:05:27 その他
日本ライトハウスさんのYouTube(ユーチューブ)チャンネル
「ニポラチャンネル」のご紹介します。
https://www.youtube.com/@user-ts9sv6wp6m
「二ポラチャンネル」では、iPhone の設定や操作、iPhone・PCのスクリーンリーダー、DAISY再生アプリの使い方など、
「見えない方、見えにくい方」に役立つ情報を、実演を交えながら詳しく紹介しています。
音声拡大読書器や点字ディスプレイなど、読みに障害を持つ方などのためのさまざまな機器について説明しているので、ぜひ、ご参考にしていただければと思います。
2022-11-18 14:57:46 その他
Gmail、Facebook、Twitterで画像を入れたときに、画像の内容の説明文(代替テキスト)を加える方法を紹介します。(2022年11月現在)
画像の説明をテキストで加えることにより、スクリーンリーダーを使用している方にも画像の内容を伝えることができます。
上記のアプリで画像を入れた際には、ぜひ、代替テキスト機能を活用してみてください。
(各サービスのアップデートにより、編集方法が変わる可能性があります。)
・Gmail(ブラウザ版)
新規メッセージ画面を開きます。
「送信」ボタンから右に数えて6番目の写真のアイコンをクリックします。
「写真を挿入」画面から、入れたい画像を選択します。
画像がメール画面に表示されたら、画像の上にマウスのカーソルを置き、クリックします。
画像の編集メニューが表示されるので、「代替テキストを編集」をクリックします。
「代替テキスト」編集画面が表示されるので、「説明」フォームに画像の説明を入れます。
以上
・Facebook(ブラウザ版・トップページの投稿画面)
「投稿の作成」画面を開きます。
「投稿に追加」より、左から二番目の「写真」のマークをクリックします。
「写真/動画を追加」のところからフォルダを開いて画像を選択するか、画像をドラッグ&ドロップして画像をアップロードします。
アップロードされた画像の上の方にカーソルを置くと「編集する」「写真/動画を追加」というメニューが表示されるので、「編集する」をクリックします。
「編集する」をクリックすると、「写真の詳細」ページが表示され、代替テキストをフォームに入力することができます。
・Facebook(ブラウザ版・Meta Business Suite)
「投稿を作成」画面を開き、「メディア」→「写真を追加」より掲載したい画像を選択します。
「メディア」に画像が表示されたら、一番左のペンのマークをクリックします。
「写真を編集」画面が開くので、「代替テキスト」を選択して、空白のフォームに画像の説明を入れます。
以上
・Twitter(ブラウザ版)
ツイート画面で画像を選択した後、画像の右下の「編集」ボタンをクリックします。
「画像の説明を編集」画面で、「ALT」を選択し、一番下の「詳細」フォームに画像の説明を入れます。