ATDO(支援技術開発機構)は、障害者や高齢者の情報へのアクセスとコミュニケーションに関わる分野における、支援技術とユニバーサルデザインの開発、またそれを活用した支援を行うために2006年4月に発足した団体です。
障害者や高齢者の生活の質の向上に役立つ情報支援機器の開発やサポート・研修、OJT(就労したままでの訓練)、トレーナーの養成・派遣を行うとともに、情報コミュニケーション分野において、ユニバーサルデザインの推進及びアクセシビリティに関する評価・助言を行うことを目的としています。具体的には、障害者や高齢者がコンピュータやソフトウェアの操作、データ作成、インターネットでの情報検索を快適に行うために必要な機器の開発およびサポート、情報コミュニケーション技術を用いた障害者の就労、就学、生活支援、高齢者の生活支援、すべての人々に使いやすいデザインの推進などを行います。
現在の主な活動は、DAISYやアクセシブルなEPUB3のリッチコンテンツの普及と研究・開発、点字の携帯情報端末を活用した盲ろう者の情報支援等です。
メンバーは、国内外での開発に関わる経験を生かして、実際に役立つ支援を障害のある人たちを中心に進め、多様な人々が生き生きと暮らせる社会の構築をめざします。
ATDOは、以下の団体の会員です。
日本DAISYコンソーシアムの事務局業務をATDOが担っています。また、日本DAISYコンソーシアムの代表である河村宏ATDO副理事長は、DAISYコンソーシアムの役員として活動に参加しています。

2021年5月
理事長 山内 繁
特定非営利活動法人支援技術開発機構(ATDO)は、障害者や高齢者の情報とコミュニケーションに関わる分野における、アクセシブルな支援システム・支援機器の開発と活用の普及のために2006年4月に発足いたしました。
ATDOは、日本DAISYコンソーシアムの会員として、DAISYのより広範で深化した開発と標準化に取り組んでまいります。さらに、アクセシブルなICTの国内外での普及を通じて、障害者権利条約を基本とするインクルーシブな社会の実現を目指しております。
これまで、アクセシブルなICTの開発、その途上国への転移と普及、インクルーシブ教育への応用、障害と災害などを課題として、それに関連した調査・研究、教育・トレーニングならびにその普及の支援において、国内外で成果を上げてまいりました。とりわけ、中南米・中東地域の諸国におけるアクセシブルなICTの開発並びに普及は、プロジェクト終了後も各国で自律的に発展を続けることが期待されております。
今後とも、アクセシブルでインクルーシブな社会を構築するためのATDOの活動に、皆さまのご理解とご支援およびご協力をお願いいたします。
ATDOは、定款で「電子情報分野において、すべての人々にとって使いやすく、分かりやすいユニバーサルデザインの推進及びアクセシビリティに関する評価・助言を行うことを目的とする」ことを掲げています。
「支援技術開発」を団体名とするATDOがどのようにユニバーサルデザインを推進するのかについて良く質問を受けますので、ATDOが進めている支援技術とユニバーサルデザインの研究開発について以下に説明します。
支援技術とユニバーサルデザインの関係について、国際的に議論を重ねた成果を要約しているのが、2006年に制定された障害者権利条約の第2条の以下の一節です。
ユニバーサルデザインとは、調整又は特別な設計を必要とすることなく、最大限可能な範囲で全ての人が使用することのできる製品、環境、計画及びサービスの設計をいう。ユニバーサルデザインは、特定の障害者の集団のための補装具が必要な場合には、これを排除するものではない。(日本政府訳)
「製品、環境、計画及びサービス」の幅広い話をしているときに「補装具」という訳語が出てくるので、これが身体障害だけでなく精神障害および知的障害を含むすべての障害に関するユニバーサルデザインの話であることがわかりにくくなっています。英語原文では「補装具」のところは” assistive devices”となっています。今であれば様々な障害のある人がそれぞれの使い方をするスマホのアプリやサービスをイメージすると、よりわかりやすいのではないでしょうか?同じスマホやインターネット上のサービスを、スマホのテキスト読み上げ機能や字幕をonまたはoffにして、障害のある人も無い人も一緒に使っています。
障害者権利条約はその前文で「障害が発展する概念である」と言っています。これは、「製品、環境、計画及びサービス」の発展のさせ方次第で、それまでは「調整や特別な設計」が必要と思われていた障害のある人にも、何も特別のことをしなくても使える「製品、環境、計画及びサービス」を増やすことができるという確信に基づく宣言です。
ATDOを設立した人々は、ユニバーサルデザインという考え方を国連の世界情報社会サミットに初めて取り入れさせるために大きな役割を果たしました。その成果は、障害者権利条約に大きな影響を与えています。
このユニバーサルデザインの開発と普及が情報アクセスの格差を最終的に解決するという確信を共有する世界中の人々と連携して、ATDOは一人一人の障害のある人の固有のニーズに向き合い、そのニーズを満たすための技術開発と国際標準化活動を行っています。
その際に、常に第2条のユニバーサルデザインの定義を確認することによって、グローバルにユニバーサルデザインの製品、サービス、設備及び施設の利用可能性及び使用を促進することとしています。
各カテゴリーの最新ニュースが3つ分この下に列挙されます。
2026-02-04 17:38:47 会議・講習等報告 国際
2026年1月30日、カイロ国際ブックフェアにて、普及啓発セミナー「困難と希望:エジプトにおけるアクセシブルな読書の推進(The Challenge and The Hope: Advancing Accessible Reading in Egypt)」が開催され、当機構からはエジプト在住スタッフのアハメド研究員が登壇しました。
エジプトの国家障害者評議会(NCPD)が主催したこのセミナーでは、視覚障害・聴覚障害の方のみに限らずすべての人が情報にアクセスできる「DAISY(デイジー)形式」の普及と、その法的基盤となる「マラケシュ条約」の重要性や、出版段階からアクセシビリティを確保する「ボーン・アクセシブル」の推進など、官民一体となったインクルーシブな読書環境の構築が提唱されました。
レポートを掲載しましたので、以下よりぜひご覧ください。
The Challenge and The Hope: Advancing Accessible Reading in Egypt (30th of January 2026)(英文)
https://www.atdo.jp/1698
2025-09-25 17:39:13 会議・講習等報告 国際
IFLA 世界図書館情報会議 (World Library and Information Congress: WLIC) 2025が、2025年8月18日から22日の5日間、カザフスタンのアスタナで開催されました。本会議は、図書館・情報サービス分野における国際的な旗艦イベントであり、世界の最新動向、課題、イノベーションを学び、議論し、国際的なネットワークを築く最大の年次会議です。弊機構からは、河村副理事長、野村事務局長、ヤスミン研究員(エジプト)が参加し、情報アクセシビリティに関する活動報告と情報収集を行いました。
詳しくは、ヤスミン研究員による参加報告レポート(英文)を弊機構ホームページに掲載しております。以下リンクから、ぜひご覧ください。
2025-04-15 11:41:35 国際 会議・講習等報告
2025年1月30日、カイロ国際ブックフェアの枠組みの中で、「 Introductory Seminar on DAISY: Challenges and opportunities(DAISY入門:課題と機会)」と題するセミナーが開催されました。
エジプト在住のスタッフによるこのセミナーの英文レポートをお届けします。以下のリンクからご覧ください。
2026-03-03 17:13:17 DAISY/EPUB情報 その他
国立がん研究センターの八巻氏が実施している、障害のある人が適切ながん医療を受けられるようにするための研究事業で、ATDOは分担研究をしています。今年度は、がんセンターで作成されたわかりやすい版冊子「子宮頸がん」と「がん検診」から、テキストや画像と音声を同期したマルチメディアDAISY版を製作しました。また、発達障害の方へのインタビューを行い、わかりやすい版やDAISY版へのフィードバックの収集と、情報取得や医療受診時の困難やニーズについて事例をまとめました。インタビューの結果と要点を掲載します。
インタビューは、読字障害者(ディスレクシア)2名と高機能自閉症者1名を対象に実施し、情報取得や医療受診に関する困難の事例としては次のようなものが挙げられました。
<主に読字障害>
㋐漢字が読めない
・病院で渡される資料が読めない(冊子や、受診に関する指示など)
・問診票が読めない
・標識が読めず、受付等どこに行けばよいか分からない
㋑書字の困難
・問診票の記入が困難
・聞いたことを他の人(家族など)に伝えられない(メモが困難。誤字脱字が多い)
<主に高機能自閉症>
㋒普段は読めるが、コンディションの悪い時(疲労時やストレスのある時など)は読めなくなる。
・文字がにじんだりして見にくくなる
・文字が意味のあるものに見えなくなる、知らない外国語の文字を見ているみたいになる。
㋓感覚過敏(健常者のちょっとした不快感が強烈な苦痛として感じられる)
・複数の音が混じると耐えられず歯科受診できない(聴覚)
・目薬ができない(触覚や視覚)
・粉薬が飲めない(触覚)
・痛みや違和感のある検診・治療が困難(触覚)
㋔協調運動障害
・薬の吸入ができない(息を吸ったり吐いたりする動作が指示通りできない)
<発達障害全般>
㋕全体の中の要点が分からなくなる
・話を聞いたり資料を読む際、要点が分からなくなる。
・診察時に先生に症状等を上手く伝えられない。(話し過ぎてしまう。先生から、どこが痛いか。いつから痛いか。一つずつ質問してくれれば回答はできる。)
㋖慣れていない専門用語が分からない
・診察時の先生の話が難しい表現の言葉が多く、理解が難しい場合がある
・通常版冊子の用語は難しいと感じる。わかりやすい版の用語は分かりやすい。
㋗先の見通しを立てるのが苦手
・数か月先の検診の予約を自分で取るのが困難。
・現状で問題がないため、将来のために検診を受けるという気持ちを持てない。
・受診時に何を準備したらよいか分からない。
㋘先生の話を聞いたときは理解できても、帰宅後に忘れてしまう
・再診やセカンドオピニオン等の際に、前回の受診内容を伝えられない。
<その他>
㋙環境要因
・勤務しているB型作業所で定期健康診断がなく、費用の自己負担が難しい。
発達障害者の情報取得の困難としては、「漢字が読めない」「医療用語が難しい」「内容が多いと要点が分からなくなる」といった事例が挙げられました。わかりやすい版には全部の漢字にフリガナがありますが、フリガナがあると読めるという意見の一方で、文字が多すぎると見にくくなる、平仮名だけだと内容を理解するのが難しいといった意見もありました。
わかりやすい版とDAISY版については、両方使いたい、分かりやすい、といった意見があり、「やさしい日本語」が使われ、内容量が絞られている「わかりやすい版」と、音声読み上げのあるDAISY版の両方が、発達障害者の情報取得の困難を軽減して、内容理解の助けになることが示唆されました。
(画像:左から、通常版冊子、わかりやすい版冊子、DAISY版)

<わかりやすい版冊子>
通常版のがん冊子の内容が、知的障害のある方をはじめ、だれにでもわかりやすい、やさしい日本語になったものが「わかりやすい版」です。
やさしい日本語が使われ、漢字にはフリガナがふられています。
書かれていることがイラストで示されています。
1ページの文字数は少なく、文字サイズは大きいです。
通常版はB5サイズで32ページなのに対して、わかりやすい版はA4で16ページです。。
<マルチメディアDAISY版>
わかりやすい版冊子の内容に、読み上げ音声を同期した、テキスト・画像・音声のあるデジタル図書です。次のような機能が読みに困難のある人の支援になります。
音声読み上げにより、内容理解の助けになる。
ハイライトがありどこを読んでいるのかわかる。
文字サイズの拡大や、背景色や文字色の変更ができ。
再生速度を変更できる。
医療受診時の困難としては、「感覚過敏」「協調運動障害」「聞いたことを忘れてしまう」「先の見通しを立てるのが苦手」「要点をまとめて話すのが苦手」といった事例が挙げられ、これらの困難から医療受診しにくくなっている場合があることが示唆されました。それぞれの課題について、対応策を明らかにしていくことで、発達障害者の情報取得や医療受診の現状を改善していけると考えらます。
国立がん研究センターがん対策研究所の「がん罹患前より障害があるがん患者に対する医療機関における適切な医療・支援の実装に資する研究」事業で製作された、わかりやすい版やマルチメディアデイジー版は、次のウェブサイトで公開されています。
https://plaza.umin.ac.jp/~CanRes/match/match-achievement/#mokuji03
M.M.
2025-03-12 13:28:17 DAISY/EPUB情報 ソフトウェア
トリウムリーダー バージョン3.1のWindows用インストーラは、次のリンクからダウンロードできます。
https://github.com/edrlab/thorium-reader/releases/download/v3.1.0/Thorium.Setup.3.1.0.exe
MacやLinux用のインストーラを含むその他の情報は次のページ(英語)にあります。
https://thorium.edrlab.org/en/
M.M.
2025-02-26 16:51:47 DAISY/EPUB情報
DAISYコンソーシアムが開発している、EPUBのアクセシビリティ・チェックツールであるAceのバージョン1.3.6がリリースされました。
日本語対応が改善されました。
Aceのレポート内の、「詳細」のリンクから、日本語訳されたアクセシブル出版ナレッジベースが開けるようになりました。
是非ご活用ください!
Windows版Ace1.3.6ダウンロードリンク
https://github.com/daisy/ace-gui/releases/download/v1.3.6/Ace.by.DAISY.Setup.1.3.6.exe
Aceダウンロードページ(英語)
https://daisy.github.io/ace/getting-started/ace-app/#where-can-i-download-the-ace-app
Aceウェブサイト(英語・DAISYコンソーシアム内)
https://daisy.org/activities/software/ace/

M.M.
2025-03-12 13:28:17 DAISY/EPUB情報 ソフトウェア
トリウムリーダー バージョン3.1のWindows用インストーラは、次のリンクからダウンロードできます。
https://github.com/edrlab/thorium-reader/releases/download/v3.1.0/Thorium.Setup.3.1.0.exe
MacやLinux用のインストーラを含むその他の情報は次のページ(英語)にあります。
https://thorium.edrlab.org/en/
M.M.
2024-12-23 17:15:43 ソフトウェア DAISY/EPUB情報
Thoriumリーダーが、日本電子出版協会の第18回電子出版アワード「エキサイティング・ツール賞」を受賞しました。
受賞の様子は、以下のYouTubeのリンク先「第18回電子出版アワード発表」の38:27「エキサイティング・ツール賞 Thorium Reader 紹介:馮 富久 様」でご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=Kzo-Opoqcfc&t=2307s
M.M.
2024-12-23 17:00:18 ソフトウェア DAISY/EPUB情報
Thoriumリーダー 3.0がリリースされました。
インストーラのダウンロードは以下のリンクから「Thorium.Setup.3.0.0.exe」
https://github.com/edrlab/thorium-reader/releases/download/v3.0.0/Thorium.Setup.3.0.0.exe
更新点は次の通りです。

M.M
2025-03-12 10:38:33 教育
ATDOでは、授業目的公衆送信補償金等管理協会(SARTRAS)の共通目的事業・助成事業の2024年度助成を受けて、「日本語に通じない児童生徒」へのデイジー教科書の利用促進プロジェクトを実施しています。当プロジェクトで行われたイベント、録画公開の記事などは、下記プロジェクトページからアクセスいただけます。
プロジェクトページはこちら:https://www.atdo.jp/1651
2025-03-05 11:48:35 教育 会議・講習等報告
※本講演のデザイン版も作成しました。リンクは こちら
2025-03-04 18:08:44 教育
ATDO主催のデイジー図書読書体験会のお知らせです。
「デイジー(DAISY)って何だろう?」
「聞けばわかるのに、文章を読むのが苦手・・・」
「日本語学習に困難を抱える子どもたちを支援したい!」
そんな方々へ。本を読むのが難しい人でも、本の内容を「聴く」「見る」「操作する」ことで、より快適に楽しめるように作られたデジタル図書が「デイジー(DAISY)図書」です。
ATDO主催【シンポジウム(事業報告会)「日本語に通じない児童生徒」へのデイジー教科書の利用促進の取り組みについて】の開催前に、実際にデイジー図書に触れていただける体験会を実施いたします。デイジー(DAISY)とは何か、実際に会場で体験していただけます。ご興味のある方は、以下の概要をご確認の上、ぜひお申し込みください。
※ 本事業は、SARTRAS 2024年度共通目的事業・助成事業の助成を得て実施しています。
プロジェクトページはこちら→ https://www.atdo.jp/1651
【体験会概要】
【その他】
2026-10-17 16:09:35 関連催しのお知らせ 国際
特定非営利活動法人 支援技術開発機構(ATDO)は、DAISYコンソーシアム(The DAISY Consortium)主催のもと、2026年11月13日(金)に「マラケシュ条約の実施に関する国際会議」を東京・羽田(コングレスクエア羽田+Zoom配信)にて開催いたします。
本会議のプログラム案および開催概要を公開いたしました。
詳細・申込みにつきましては、以下の各ページをご覧ください。
■ 日本語案内ページ(Japanese Information)
■ 英語案内ページ(English Information)
皆さまのご参加を心よりお待ちしております。
2026-07-13 11:10:59 関連催しのお知らせ 国際
インドの障害者権利擁護団体「SMRC(Shanta Memorial Rehabilitation Centre)」が主催する国際講演会「第10回アショク・ハンス記念講演会(10th Ashok Hans Memorial Lecture)」にて、当法人副理事長であり国際リハビリテーション協会(RI)執行委員を務める河村宏が講師として登壇いたします。
本講演会はオンライン(Zoom)にて開催され、どなたでもご参加いただけます。
本件に関するお問い合わせ(英語のみ): smrcbbsrc@gmail.com
皆様のご参加をお待ちしております。

2026-05-27 12:05:54 関連催しのお知らせ
弊機構の河村副理事長が以下の講演を行います。
公開講演会「情報アクセシビリティと図書館の役割」
詳細は、主催者ホームページでご確認ください。
https://www.rikkyo.ac.jp/events/2026/06/mknpps000004jtu1.html
[チラシPDF]
2026-10-17 16:09:35 関連催しのお知らせ 国際
特定非営利活動法人 支援技術開発機構(ATDO)は、DAISYコンソーシアム(The DAISY Consortium)主催のもと、2026年11月13日(金)に「マラケシュ条約の実施に関する国際会議」を東京・羽田(コングレスクエア羽田+Zoom配信)にて開催いたします。
本会議のプログラム案および開催概要を公開いたしました。
詳細・申込みにつきましては、以下の各ページをご覧ください。
■ 日本語案内ページ(Japanese Information)
■ 英語案内ページ(English Information)
皆さまのご参加を心よりお待ちしております。
2026-09-15 09:21:25 国際
ATDOが事務局を担っております日本DAISYコンソーシアム(JDC)のホームページで、DAISYコンソーシアムのInclusive Publishingニュースレター2026年8月号の翻訳記事が公開されています。
以下のリンクからご覧ください。
Inclusive Publishingニュースレター2026年7月号:https://www.japandaisy.org/222
2026-08-14 10:11:10 国際
ATDOが事務局を担っております日本DAISYコンソーシアム(JDC)のホームページで、DAISYコンソーシアムのInclusive Publishingニュースレター2026年7月号の翻訳記事が公開されています。
以下のリンクからご覧ください。
Inclusive Publishingニュースレター2026年7月号: https://www.japandaisy.org/221
2026-10-13 15:56:46 その他
社会福祉法人日本点字図書館が主催する「第23回 本間一夫文化賞」において、当機構(特定非営利活動法人 支援技術開発機構)副理事長の河村宏(かわむら ひろし)が受賞いたしました。
本間一夫文化賞は、日本点字図書館の創立者である故・本間一夫氏を記念して創設された賞で、視覚障害者の文化・福祉・教育の向上に顕著な貢献をした個人や団体に贈られるものです。
河村副理事長は、長年にわたりデジタル録音図書の国際規格「DAISY(デイジー)」の開発と国際標準化、普及活動に尽力してまいりました。その取り組みは視覚障害者支援にとどまらず、学習障害(ディスレクシアなど)や外国にルーツを持つ子どもたちへの支援、防災マニュアルへの応用、途上国への技術移転など多岐にわたります。また、国際的なネットワークを通じた読書環境整備や著作権法改正活動など、障害の有無にかかわらず誰もが「知へのアクセス」を得られる環境づくりを力強く牽引してきた姿勢が高く評価され、このたびの受賞となりました。
詳細につきましては、以下のリンクより日本点字図書館のプレスリリースをご覧ください。
第23回「本間一夫文化賞」受賞者発表(社会福祉法人 日本点字図書館)
K.K.
2026-09-18 18:57:48 その他
ATDOでは、「男女共同参画推進計画(GEP: Gender Equality Plan)2026–2029 」の日本語版と英語版を作成しました。
詳細は、次のファイルをご覧ください。
日本語版
英語版
Gender Equality Plan 2026-2029
M.M.
2026-03-03 17:13:17 DAISY/EPUB情報 その他
国立がん研究センターの八巻氏が実施している、障害のある人が適切ながん医療を受けられるようにするための研究事業で、ATDOは分担研究をしています。今年度は、がんセンターで作成されたわかりやすい版冊子「子宮頸がん」と「がん検診」から、テキストや画像と音声を同期したマルチメディアDAISY版を製作しました。また、発達障害の方へのインタビューを行い、わかりやすい版やDAISY版へのフィードバックの収集と、情報取得や医療受診時の困難やニーズについて事例をまとめました。インタビューの結果と要点を掲載します。
インタビューは、読字障害者(ディスレクシア)2名と高機能自閉症者1名を対象に実施し、情報取得や医療受診に関する困難の事例としては次のようなものが挙げられました。
<主に読字障害>
㋐漢字が読めない
・病院で渡される資料が読めない(冊子や、受診に関する指示など)
・問診票が読めない
・標識が読めず、受付等どこに行けばよいか分からない
㋑書字の困難
・問診票の記入が困難
・聞いたことを他の人(家族など)に伝えられない(メモが困難。誤字脱字が多い)
<主に高機能自閉症>
㋒普段は読めるが、コンディションの悪い時(疲労時やストレスのある時など)は読めなくなる。
・文字がにじんだりして見にくくなる
・文字が意味のあるものに見えなくなる、知らない外国語の文字を見ているみたいになる。
㋓感覚過敏(健常者のちょっとした不快感が強烈な苦痛として感じられる)
・複数の音が混じると耐えられず歯科受診できない(聴覚)
・目薬ができない(触覚や視覚)
・粉薬が飲めない(触覚)
・痛みや違和感のある検診・治療が困難(触覚)
㋔協調運動障害
・薬の吸入ができない(息を吸ったり吐いたりする動作が指示通りできない)
<発達障害全般>
㋕全体の中の要点が分からなくなる
・話を聞いたり資料を読む際、要点が分からなくなる。
・診察時に先生に症状等を上手く伝えられない。(話し過ぎてしまう。先生から、どこが痛いか。いつから痛いか。一つずつ質問してくれれば回答はできる。)
㋖慣れていない専門用語が分からない
・診察時の先生の話が難しい表現の言葉が多く、理解が難しい場合がある
・通常版冊子の用語は難しいと感じる。わかりやすい版の用語は分かりやすい。
㋗先の見通しを立てるのが苦手
・数か月先の検診の予約を自分で取るのが困難。
・現状で問題がないため、将来のために検診を受けるという気持ちを持てない。
・受診時に何を準備したらよいか分からない。
㋘先生の話を聞いたときは理解できても、帰宅後に忘れてしまう
・再診やセカンドオピニオン等の際に、前回の受診内容を伝えられない。
<その他>
㋙環境要因
・勤務しているB型作業所で定期健康診断がなく、費用の自己負担が難しい。
発達障害者の情報取得の困難としては、「漢字が読めない」「医療用語が難しい」「内容が多いと要点が分からなくなる」といった事例が挙げられました。わかりやすい版には全部の漢字にフリガナがありますが、フリガナがあると読めるという意見の一方で、文字が多すぎると見にくくなる、平仮名だけだと内容を理解するのが難しいといった意見もありました。
わかりやすい版とDAISY版については、両方使いたい、分かりやすい、といった意見があり、「やさしい日本語」が使われ、内容量が絞られている「わかりやすい版」と、音声読み上げのあるDAISY版の両方が、発達障害者の情報取得の困難を軽減して、内容理解の助けになることが示唆されました。
(画像:左から、通常版冊子、わかりやすい版冊子、DAISY版)

<わかりやすい版冊子>
通常版のがん冊子の内容が、知的障害のある方をはじめ、だれにでもわかりやすい、やさしい日本語になったものが「わかりやすい版」です。
やさしい日本語が使われ、漢字にはフリガナがふられています。
書かれていることがイラストで示されています。
1ページの文字数は少なく、文字サイズは大きいです。
通常版はB5サイズで32ページなのに対して、わかりやすい版はA4で16ページです。。
<マルチメディアDAISY版>
わかりやすい版冊子の内容に、読み上げ音声を同期した、テキスト・画像・音声のあるデジタル図書です。次のような機能が読みに困難のある人の支援になります。
音声読み上げにより、内容理解の助けになる。
ハイライトがありどこを読んでいるのかわかる。
文字サイズの拡大や、背景色や文字色の変更ができ。
再生速度を変更できる。
医療受診時の困難としては、「感覚過敏」「協調運動障害」「聞いたことを忘れてしまう」「先の見通しを立てるのが苦手」「要点をまとめて話すのが苦手」といった事例が挙げられ、これらの困難から医療受診しにくくなっている場合があることが示唆されました。それぞれの課題について、対応策を明らかにしていくことで、発達障害者の情報取得や医療受診の現状を改善していけると考えらます。
国立がん研究センターがん対策研究所の「がん罹患前より障害があるがん患者に対する医療機関における適切な医療・支援の実装に資する研究」事業で製作された、わかりやすい版やマルチメディアデイジー版は、次のウェブサイトで公開されています。
https://plaza.umin.ac.jp/~CanRes/match/match-achievement/#mokuji03
M.M.