<浦河だより>浦河百話とべてるの家での昆布作業
2022-04-05 09:58:02 その他
< 浦河だより >
浦河に滞在するATDO職員から、
浦河町や、べてるの家についてのご紹介する<浦河だより>を、不定期にお届けいたします。
(浦河町「べてるの家」での昆布のパック詰め作業の様子)
先日、3月20日に浦河図書館で、浦河百話(浦河町の明治以前~昭和にいたるまでの伝承話、昔話)の朗読会が行われました。
それに伴って、図書館内では、浦河百話にまつわる写真の展示や、本の貸し出しが行われていました。
かなり厚い本でしたが、少しずつ読み進められたらと思い、私も浦河百話を借りてみました。
その本の中で、<第73話 無砂昆布>の話に、私は興味を引かれました。
<無砂昆布>の話中で、第1次世界大戦などによって価格が暴騰していた昆布は、終戦の年に暴落、
中国大陸での消費意欲の衰えなどによって輸出は激減、価格はさらに下降を続けた、とありました。
そして、安い値段を何とか解消したい奥重助は、以前から要望されていた通り、
昆布の砂を落として、小口の仲買人に持ち込むと、この昆布が評判を呼んだ、ということでした。
べてるの家でも昆布の検品を経験したことのある私は、皆で、昆布一切れ一切れの砂や塵を、
手袋をした指で、一つずつ取り除き、その昆布を計り、パック詰めするという地道な作業を思い出しました。
とても根気のいる作業をべてるの皆さんは丁寧に行っていました。
この話を読んでいて、コロナ禍でも更に昆布の新しい販路を模索しているべてるの皆さんと、奥重助のひたむきな姿が重なり、
いつか良い結果が生まれる事を願わずにはいられませんでした。
(記事:A.N)
「べてるネット」
https://bethel-net.jp/
M.A