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浦河べてるの家出張レポートー防災訓練参加ー

2023-04-06 11:02:06  その他

幣機構・副理事長と職員2人が3月に北海道浦河べてるの家に出張しました。
その際の出張レポートをお届けします。

社会福祉法人 浦河べてるの家...北海道浦河町にある精神障害等をかかえる当事者のグループホーム兼仕事場。
メンバーの方々の生活拠点であり、事業所として昆布やいちごの加工品などの地域の特産品の加工・販売を行っている施設です。


北海道浦河べてるの家・出張レポート

社会福祉法人浦河べてるの家で毎年行っている防災訓練に参加するため、3月中旬に副理事長とATDO職員2人が浦河町に出張しました。
現地で浦河滞在のATDO職員1名と、防災に関する研究を行っている北村弥生研究開発部顧問と合流し、3月14日にベてるの家の職員、利用者さんとともに事前ミーティングを行いました。
訓練前の事前ミーティングで、役割分担を決め、全員が無事避難できるように確認を重ねました。


(写真:避難訓練事前ミーティング)

訓練は、3月15日にニューベてる(グループホーム)とレインボーハウス(海岸沿いの共同住居)で、昼と夜に1回ずつ行われました。
ニューべてるでは日中に災害が起きたと想定し、レインボーハウスでは、夜間に災害が起きたと想定して訓練を行いました。


(写真:車いすの人を運んで避難訓練を行っている様子)

また、訓練の前に、浦河在住のATDO職員が日高振興局で地域防災マスターフォローアップ研修を受講し、地域の公共団体とのコンタクトを持ちました。
訓練当日は、浦河警察署と地域の消防署にも協力いただき、日高振興局の職員の方も見学に来られました。(振興局…北海道の行政区画の一つ)


(写真:避難場所の目的地に着いた様子)


避難訓練に参加して
メンバーの高齢化とともに、車いすが必要な人が多くなっている現状を実感しました。以前の避難訓練で、高台まで車いすをどのように押していけばよいかという課題があげられており、今回は車いすにロープを付けて二人でロープを引いて一人が後ろから押すという方法で車いすの移動を行いました。

また、災害という不安な状況で精神的に不安になって歩けない方が出てくる可能性も考えられました。
夜間スタッフがいないときに、メンバー同士で避難することができるか、メンバー同士で避難する際にどのような支援が必要なのか、あらかじめ助けてもらえるように、グループホームごとの状況をしっかり見ておく必要があると感じました。

その他、昼間の訓練では消防署への電話連絡がうまくいかなかったり、避難経路の歩道の中で車椅子の移動を難しい場所があるなど、実際に訓練を行って気づいた事が多かったです。
訓練後にべてるの家のメンバーの皆さんで振り返りを行い、今後の訓練や実際の避難に対する課題や改善点を確認し、共有することができました。


まとめ
ベてるの家は、メンバー間の「助け合い」精神を大切にしながら、地域の特産品を使用した販売事業を行うなど積極的に地域貢献を行っている施設です。
平成19年度、国立身体障害者リハビリテーションセンターが、べてるの家とともに「障害者自立支援調査研究プロジェクト」を実施しました。
(厚生労働省保健福祉推進事業)
その時に津波防災に関する避難マニュアルのDAISYが製作され、以降も定期的に避難訓練を実施、普段の生活でも防災に力を入れてきました。

今回も、べてるの家の皆さんは、避難訓練に際して積極的に意見を上げ、率先して役割分担を行い意欲的に訓練に取り組まれていました。
3.11の時には、べてるの家の皆さんが災率先して避難に動き、地域住民の方々の避難を促す結果となり、障害者施設の新しい地域貢献の形を示しました。
今後もATDOでは、べてるの家の防災に対する取り組みを支援し、この事例を広く紹介していきたいと思っています。

(レポート:G.M、O.A 編集:M.A)


何かお気づきの点がございましたら、お問合せフォームまでご連絡ください。

M.A

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