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DAISY技術ニュース 2017-08a

2017-08-16 13:48:50  DAISY/EPUB情報

DAISY技術ニュース2017-08aが配信されました。

原文:http://www.daisy.org/techwatch-2017-08a (現在リンク切れています。2021/11/9追記)

以下、概要の日本語訳です。

1、開催催しのお知らせ

2、Office365とEPUBサポートを含むEDGEの学習ツール

3、Seeing AI―アクセシビリティの将来?

4、関連ニュースへのリンク

5、メーリングリスト等

1、開催催しのお知らせ

IFLA(国際図書館連盟)世界図書館情報会議(WLIC)が2017年8月19日から25日にポーランドで開催される。6日間に、248のセッションが開催される大規模なイベントである。「障害者の会議やプログラムへの参加のアクセシビリティ」のテーマで3つの講演、「マラケシュ条約の実施に向けてー図書館でのプリントディスアビリティの人々への対応」のテーマで4つの講演がある。

詳細はこちら:IFLA conference website

2、Office365とEPUBサポートを含むEDGEの学習ツール

現在OneNoteで活用可能な、音声合成、ハイライト、表示のカスタマイズ等の、ディスレクシアや第2言語学習者を対象としたサポートが、Office365のWord Online学習ツールでも活用できるようになった。年末頃にはデスクトップ版Word2016でも活用できるようになる予定である。

最近のWindows10 Creators Updateには、読み上げとハイライトを含むEDGEのEPUBサポートも含まれている。ディスレクシアやそのほかの読みの困難がある人のためにデザインされた表示のカスタマイズの機能は、弱視や失明者にとっても活用できるものである。

3、Seeing AI―アクセシビリティの将来?

全盲や弱視の人を対象にデザインされた、MicrosoftのiOSアプリ、Seeing AI app は、Microsoftの人工知能クラウドサービスを活用して、カメラで見えているものを処理して、物の認識、情景説明、文字や文章のスキャン、人物認識等を、利用者の選択によって活用できる。

この取り組みは、クラウドベースの人工知能を活用して、文書のデジタル化とマークアップや、画像説明の生成が可能になることを示している。この技術はまだ新しく、一般的に活用されるようになるには時間がかかりそうだが、これからSeeingAIのようなツールが活用されていくことで、データが蓄積され、正確性が向上していくことが期待される。

4、関連ニュースへのリンク

アメリカの、電子書籍のアクセシビリティを義務付ける法律の解説。

1973年リハビリテーション法504条で、公的資金を使った活動(教育を含む)において障害を理由に除外されることが禁止され、1998年508条で公共文書をアクセシブルにすることも義務付けられた。

1990年に障害を持つアメリカ人法(ADA法)により、企業を含む非政府団体も差別禁止の対象となり、2008年にはすべての人が対象となった。ADAではもちろん電子書籍のアクセシビリティも対象となっている。

2003年には、国連障害者権利条約が承認され、170以上の国が批准した。

アクセシビリティには、「同じように効率的に」の意味も含まれる。(1)提供時期(2)正確性(3)各障害のニーズに対応した方法やメディアで、同じように効率的に、同じような結果が出せる対等な機会を提供できるような、電子的情報と支援技術を提供する必要がある。

触図マーケットは、2016年に12億5千万ドル市場で、2017年から2025年に4.5%延びることが予想される。

2017年7月12日にUNICEF Innovation Fundは、助成する3つの企業の1つとして、eKitabuへの助成を発表した。eKitabuは、オープンソースでクロスプラットフォーム、アクセシブルな電子読書技術である。

2015年に世界銀行は、教科書が入手可能かどうかは、最も一貫して生徒の学習到達度に影響する要因であると思われると発表した。

eKitabuは、音声読み上げや、手話動画の再生等により、多様な障害のある子どもたちが教科書・教材にアクセスする機会を保障する。

教員、生徒、コンテンツ製作者と協力して開発された。ケニアでの導入が進められている。

特定企業の技術を活用した場合、特定の機器―ソフトークラウドでしか使えないものになってしまう。eKitabuは、Readiumコードベースを活用しており、オープンでクロスプラットフォームな開かれた技術であることが特徴。

合成音声NeoSpeechが、テキストの読み上げだけでなく、歌うことに対応。サンプルを聞くことができます。

5、メーリングリスト等

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以上です。日本語訳の誤りや、お気づきの点等ありましたら、info@atdo.jpにお知らせください。

M.M.

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