2023年9月22日エジプト公民館でのワークショップの開催@カイロ
2023-10-30 02:51:16 国際
2023年9月22日にエジプト、カイロでワークショップを開催しました。
報告:小澤彩果
開催場所は、ギザにあるエジプト公民館という場所です。
エジプト公民館を運営されているMohamed Abdelmeguidさんと公民館スタッフの協力のもと、ATDOのエジプト在中のスタッフと共に、ディスレクシアとは何かと私の経験、DAISYの有効性について知ってもらうために、ワークショップを開催することができました。
公民館スタッフがFacebookで宣伝をしてくださり、当日は、学校の先生やエジプト公民館のスタッフなど15名の方が参加してくださいました。参加者の中には、日本語の学習や日本の教育に興味がある方もいました。
最初に参加者の方たちと一緒に全員で「夏の思い出」について、話しました。日本とエジプトの夏の思い出は、少し違う点もありましたが、海に行く、家族で集まるなど、共通している部分が多くありました。
少し、緊張が解けたところで、私は、日本の花火の思い出と花火の歴史、花火が様々な角度から楽しむことができることを参加者の皆さんと共有しました。
そして、アラビア語のアルファベットを花火のように散りばめ、ディスレクシアの人たちが見ている文字の見え方を作成し、参加者の方に見てもらいました。その花火を通して、少し、ディスレクシアの方が見えている世界を感じてもらいました。
次に、今まで私が経験したDAISY含めた様々な支援、乗り越えてきた困難についてまとめたDAISY図書を見てもらい、私の経験やDAISYについて質問を受け、回答しました。
その後、ATDOが実施したプロジェクトの詳細について、アレキサンドリアスタッフのヤスミンがJICAプロジェクトを説明、アラビア語のDAISY図書が無料でダウンロードできるMCITのポータルサイトを紹介しました。参加者には、タブレットで実際にDAISY図書を使用してもらいました。
最後に参加者にアンケートをいたしました。
その回答として、日本語を学習している人は多かったため、日本語を学習するためのコンテンツをDAISYにしてほしいという意見が多く寄せられました。
また、ディスレクシアや学習障害について興味がある先生方も多く、自宅学習や授業、学校のコンピュータ室で使用できるとよいと答えている先生が多かったです。
エジプトは、貧富の差が大きい国とされていますが、最古の図書館であるアレキサンドリア図書館などがあり、たくさんの先人たちが得てきた知識が見られる国でもあります。文字が読めない方、文字を読むことに困っている方たちにもその知識を得ることで、自分自身の価値を知るための人生の旅ができるような国になれば、もっと人生に豊かさが広がると思います。
そして、「エジプトの人たちにもその豊かさを味わってほしい。」とそんな気持ちがあります。
そんな未来へつながるように、私ができることをエジプトにいる人たちと一緒に考えたいです。
参考:
- 現在利用できるアラビア語のコンテンツは、下記リンクの誰もが利用できるMCITのポータルサイトから入手できます。
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アラビア語版サイト:https://naid.gov.eg/ar/library
- 英語版サイト:https://naid.gov.eg/en/library
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アラビア語版サイト:https://naid.gov.eg/ar/library
- また、誰もが利用できる日本語のコンテンツとして、下記リンクのRainbowのサイトを紹介しました。
https://www.rainbow-ehon.com/%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%93%E3%82%A2%E3%81%94-arabic-%D8%A7%D9%84%D8%B9%D8%B1%D8%A8%D9%8A%D8%A9/ - 再生ソフトは、EasyReaderを紹介しましたが、入手は以下からになります。
- ATDOがJICAエジプトと行ったプロジェクト:https://www.atdo.jp/1528
- エジプト公民館について:Facebookリンク、事業提案書要約 (jica.go.jp)